YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)の成果を高める為に知っておくべきターゲティング設定

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YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク/以下YDN)を利用してはいるが、イマイチ効果が伸び悩んでいる。もっと効果を伸ばす為の方法は無いだろうか?そんな風に思っている方も多いことだろう。YDNは、ターゲティング方法や機能が豊富にある反面、配信方法をしっかりと考えなくては、効果を最大化することは難しい。この記事ではYDNの特徴やターゲティングの種類を踏まえた上で、効果を出すためにはどういった配信を行うべきかを解説していく。

◆YDNとは?

 YDNとは、Yahoo!ディスプレイアドネットワークの呼称であり、ヤフー株式会社が提供するディスプレイ広告である。YDNは2013年1月に前身のインタレストマッチ(IM)が生まれ変わる形で登場し、現在に至るまで様々なアップデートを重ね、その膨大な配信在庫と多彩なターゲティング方法が評価されている。今ではディスプレイ広告を実施している広告主にとってはほとんど必須の広告メニューとなっている。ただし、ターゲティング方法や機能が豊富にある反面、しっかりと効果を出すためにはどういう配信を行っていけばよいのかを選択することの難易度が高くなってきている。

また、「YDNインフィード広告」の機能を使うことで、SP(スマートフォン)版Yahoo! JAPANトップページに広告の掲載が可能です。

【YDNインフィード広告】Yahoo!トップページにクリック課金で広告掲載が出来る

◆YDNの特徴に注目!

効果を出すための配信方法に触れる前に、改めてYDNの特徴について振り返ってみよう。

 

・Yahoo!JAPANへの広告配信

  Yahoo!JAPANはユーザー数/PV数ではいわずもがな日本有数のポータルサイトである。そして、YDNの広告配信はYahoo!JAPAN内の各ページ、及び提携しているパートナーサイトに配信されることになるが、配信の多くはYahoo!JAPAN内への配信となる。Yahoo!JAPANのユーザー数は膨大であり日本のインターネットユーザーの大半が訪問しているといっても過言ではない。YDNに広告を配信するとそれらの多くのユーザーに広告をリーチすることになるため、配信方法によっては広告主にとっては本来ターゲットではないユーザーにまで無駄にリーチしてしまう可能性があることを認識しておかなければならない。

 

・クリック課金

  ディスプレイ広告の課金形態としては、掲載期間保証やインプレッション課金などが多いが、YDNの課金形態はクリック課金となっている。クリック課金の一般的なメリットは「広告をクリックして自社サイトに誘導できた場合だけ課金される」ということだが、逆にターゲットユーザーにしっかりと広告が配信されないとクリック自体が発生しにくくなる。その場合、さらに配信量を増やそうとして無駄に入札を上げてしまい、結果的にCPCが高騰して、費用対効果が見合わなくなってくるケースも多い。クリック課金だからこそ改めてインプレッションの質に注目し、ターゲティング条件をしっかりと設計しなければならない。

 

・多彩なターゲティング方法

  YDNは多彩なターゲティング方法によって広告を配信することが可能である。デバイスやデモグラフィック(地域・年齢・性別)に加えて、ユーザーの行動特性を元にしたインタレストカテゴリーや多くの配信サイトから掲載したいサイトを指定するプレイスメント/サイトカテゴリーや、その他にも多くのターゲティング方法がある。またこれらのターゲティング方法は条件によっては組み合わせて配信することも可能である。多くのターゲティング方法が選べる反面、何を優先的に行ったら良いのか迷ってしまうことも少なくない。

 

これらがYDNの大きな特徴であるが、YDNで効果を上げるためにはターゲティング方法にはどのようなものがあるかをきちんと理解し、それらをどのように活用していけばよいかを深く考えていく必要がある。

◆ターゲティング方法の全て

YDNのターゲティング方法には大きく分けて「ユーザーのターゲティング」と「配信サイトのターゲティング」の2種類があり、次にそれらの概要を記述する。

<ユーザーのターゲティング>

・地域
配信するユーザーがいる地域(都道府県、市区郡)を特定することができる。

・年齢/性別
配信するユーザーの年代、性別を指定することができる。ユーザー属性はYahoo!JAPAN IDの登録情報やユーザーのサイト行動履歴を元に決定される。

・インタレストカテゴリ
特定の分野に興味を持ったユーザーに広告を配信することができる。カテゴリはユーザーのサイト行動履歴を元に決定され、旅行/自動車/求人など多くのカテゴリから複数の対象を選ぶことができる。

・サーチキーワード
特定の検索キーワードで検索したことのあるユーザーを指定することができる。検索キーワードはユーザーの直近30日間の検索履歴が対象になる。

・サイトリターゲティング
自社のウェブサイトを訪れたことがあるユーザーに広告を配信することができる。サイト内の特定のページに訪れたユーザーや、任意の日数以内に訪れたユーザーなどの条件で絞り込んで配信することも可能。

・類似ユーザー
自社のウェブサイトを訪れたことがあるユーザーとウェブ上の行動履歴が類似しているユーザーに広告を配信することができる。

<配信サイトのターゲティング>

・プレイスメント
特定の配信サイトを指定して広告を配信することができる。自社の商品やプロモーション戦略に従って広告を配信するサイトを決定したり、逆に配信対象から除外することもできる。

・サイトカテゴリ
特定のジャンルのサイトを指定して広告を配信することができる。カテゴリはニュース/化粧品/グルメなどの分野に加えて、SNS/Webメールなどの配信先の種類も選択することができる。

<ユーザー/配信サイトの両方のターゲティング>

・インタレストマッチ
閲覧履歴や検索履歴などのユーザー属性と、広告が配信されるサイト属性の両方を元に広告が配信される。その他のターゲティング方法とは異なり、ターゲティング設定を明示的に指定するのではなく、登録された広告との関連性をシステムが自動的に判断し、配信する条件が決定される。

 

これらがYDNのターゲティング方法の全てであるが、下に図示したので参考にしていただきたい。ユーザーのターゲティングにおいては年齢・性別・地域は基礎的なユーザー属性であり、分かり易くするため、その他のターゲティング条件とは色を変えている。

YDNのターゲティング方法

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◆ターゲティングは組み合わせて使え!

YDNのターゲティング方法は実に多くの種類があるが、さらにそれぞれのターゲティング方法を組み合わせて利用することがYDNで効果を上げるポイントである。ただし、配信するデバイスによって利用できるターゲティングは異なり、ターゲティング方法によっては組み合わせることのできないパターンがあるので注意が必要である。下の表はターゲティングの組み合わせパターンを分かり易く表したものである。

 YDNのターゲティング方法の組み合わせパターン

02_YDNこのように、インタレストマッチを使う場合やモバイル(従来型携帯端末)への配信の場合、一部制限がある。しかし、その他のPC/タブレット/スマートフォンへの配信の場合は全てのターゲティング方法を組み合わせることができる。

◆コレさえ押さえれば間違いない!ターゲティングパターンの考え方

今まで述べてきたようにターゲティングパターンは無数に考えられるため、どれとどれを組み合わせれば効果が出るのか迷ってしまう広告主も少なくない。そのような場合は、次に挙げるようなことを押さえて考えていくと間違いがないだろう。

・基礎属性はデフォルトで設定

まずは自社サービスのターゲットユーザーが該当する基礎属性(年齢/性別/地域)は、デフォルトで設定すべきである。

 (人材業界の例)

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・ユーザー属性を軸に考える

基礎属性の次には、サイトリターゲティング、サーチキーワード、インタレストカテゴリの3つのターゲティング方法のいずれかを軸にして、どういうユーザーに広告を訴求していくか考えると良いだろう。一般的にはモチベーションの高いターゲティング方法は下のように考えられるので、これを元にターゲティング方法の優先順位を考えていっても良いだろう。

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(人材業界の例)

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・効果の良い配信サイトを狙い撃ち

YDNのレポート機能では、実際に配信されたサイトやサイトカテゴリを確認することができるため、どういったサイトへの配信が効果が良いのか、把握することが可能である。そして、効果の良い配信サイトがあった場合には、それらをピックアップして新たに配信先のターゲティング設定を行えば良い。YDNの広告運用では、定期的に配信サイトをレポートで確認し、効果の良いサイトをピックアップしてターゲティングを追加していくことを繰り返すことが非常に大切である。

 (人材業界の例)

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◆まとめ

YDNのターゲティング方法は様々であるが、それぞれのターゲティングをきちんと理解し、ターゲティングパターンを順序立てて考えていくことが広告の効果を上げるために非常に重要なことである。YDNの広告運用においては、実際にはターゲティング以外にも考えることは多くある。例えばクリエイティブをどのようにするか、入札額をどの程度にするかなどである。ただし、最も大事なことは、どのようなターゲティング方法で、どういったユーザーやサイトに広告が配信されるのかであり、それをきちんと考えたうえでその他の対策を行うべきである。

 

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