ターゲティング広告の全手法と最も効果的な活用方法

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20140724【テクノロジー】

1.なぜターゲティングが必要なのか

ウェブサイトを閲覧していると様々な広告が表示されると思う。
これらはインターネット広告と言われるものに当たり、TV広告との大きな違いは、広告を見たか、クリックしたか、といったユーザーの反応を取得できることである。しかし、ただ漠然と広告を出すだけでは、広告自体は見られても、クリックされるのか、またはその先のコンバージョンまで到達するのか、は未知数である。よりユーザーに反応してもらうために、その商品に興味があるユーザーを対象に広告を配信したい、その想いを実現させる仕組みが、ターゲティング広告である。

2.ターゲティング広告とは

新商品の宣伝や既存商品の売り上げアップのために広告を打つ、という行為はインターネットが登場する遥か以前から存在するし、場所や時間を考慮して広告の出しわけも行われてきた。これも広告のターゲティングに含まれる。しかし、前段で紹介したインターネット広告の登場により、取得できるユーザー情報の量が飛躍的に増加したため、より綿密なターゲティングができるようになった。ここでは、多種多様に発展しているターゲティング広告の手法を紹介したい。

3.ターゲティング広告の手法

〇サイトターゲティング

特定のサイトに限定して広告を配信する。
サイトを指定することで、該当サイトを訪れるであろうユーザーの属性に相性の良い広告を表示する。サイトの主な属性(男性向け、女性向け、スポーツ、ファッション、ニュースetc)が1つに絞れる場合に有効。
⇒自社サイトが特定の1つの属性でまとまっている場合に、サイトの属性あるいはサイトへの訪問ユーザーの属性に合わせた広告の配信ができるようになり、ユーザーへの訴求効果の向上が見込まれる。

 01_サイトターゲティング

〇コンテンツターゲティング

サイトの中身(コンテンツ)の属性に連動した広告を配信する。
サイトのコンテンツが複数の属性で成り立ち、それぞれのコンテンツを参照するユーザーへ各コンテンツに合わせて広告を配信できる。
⇒自社サイトが複数のコンテンツを構成していて、サイト単位ではなくコンテンツ単位で訪問ユーザーの属性が変わる場合に有効な手法。それぞれのコンテンツの属性あるいは訪問ユーザーの属性に合わせた広告を配信することで、ユーザーへの訴求効果の向上が見込まれる。

 02_コンテンツターゲティング

〇検索連動型広告

GoogleやYahoo!などの検索サイトに入力したキーワードをもとに関連する広告を配信する。
キーワードターゲティング広告、リスティング広告とも言われる。
⇒費用は掛かるが、特定のキーワードで検索したモチベーションの高いユーザーに向けて広告を配信することができるため、集客効果の向上が見込まれる。

03_検索連動型広告

〇行動ターゲティング

インターネットでサイトを巡回しているユーザーの行動履歴をもとに、興味・関心のある広告を配信する。
行動履歴は主にCookieから取得する。
⇒特定の事柄に確実に興味・関心を持っているユーザーに対して広告を配信することができる。しかし、特定の事柄で限定するため、広告表示のターゲットとなる絶対的な母数は少なくなる。そのため浅く広くというよりも深く狭い範囲で、特定のユーザーに広告を訴求したい場合に役に立つ。また、ユーザーの行動履歴を基に広告配信を行うため、ユーザーの承認を得る必要がある点に注意して頂いただきたい(オプトイン・オプトアウトの設定)。

04_行動ターゲティング

〇リターゲティング(リマーケティング)

広告主のサイトへ訪れたことのあるユーザーに対して、別のサイトへの往訪あるいはGoogleやYahoo!などの媒体での検索時に、以前訪れた広告主サイトの広告を配信する。
⇒一度表示した広告を再度ユーザーに表示することにより、認知率の上昇と訴求が見込まれる。

行動ターゲティングでは、特定の事柄に興味・関心を持つユーザーへの広告配信であったが、こちらはさらに特定の広告を見たユーザーへ限定した配信となるため、より母数を絞った広告配信となる。メリットとしては何度も同じ広告を表示するため訴求効果はあるが、反面デメリットとして同じ広告が何度も表示されることへのユーザーからの抵抗を招く恐れがある。またこちらの手法もCookieを使用するため、ユーザーの承認を得る必要がある。

05_リターゲティング

〇デモグラフィックターゲティング

ユーザーの属性情報(性別、年代)から、合致するユーザーにだけ広告を配信する。
属性情報の取得については、下記のような取得の仕方がある。

・会員サイトなどでログイン中:会員登録時に入力した属性情報を使用。
・会員サイトなどで非ログイン:Cookieのアクセスログから属性を予測する。

⇒特定の属性を持つユーザー(女性、年齢は25~34歳、関東在住など)へ限定して広告を配信することができるため、広告を行う商品のターゲット層が明確な場合に有効な手法となる。

06_デモグラフィック

4.行動ターゲティングについて

ターゲティング手法の種類を紹介したわけだが、サイトターゲティング、コンテンツターゲティングについては、属性情報をサイト側で保持しているため、また検索連動型についても検索したキーワードを検索サイト側で保持しているため、ターゲティングによる広告の出し分けが比較的容易にできると言えるだろう。

 そこで、ここでは属性情報をユーザー側で保持することになる行動ターゲティングについて、その手法を記載したいと思う。
(リターゲティング、デモグラフィックターゲティングもCookieのアクセス情報を使用したりするため、広義では行動ターゲティングに含まれると言えるだろう)

〇Cookieの活用

Cookieは1ドメイン(サイト)1Cookieという大前提がある。
よって1つのサイトを回遊してそのサイト内での行動履歴が貯まれば、そこからそのユーザーが興味・関心を持つ広告を配信することができる。

07_cookieの扱いしかし、この手法のみでは1サイト内での広告のターゲティング配信しかできない。
そのため、現状下記のような方法で1サイトのみではなく、Web全体を包括したターゲティングを展開している。

〇Cookie Sync

Cookie Sync(Cookieの同期)とは、複数のドメインでCookie情報を共有することでサイトを跨いでユーザーを特定する仕組み

 Cookie Syncの一例
あるサイトから別サイトへのリダイレクト時に特定のパラメータを付けることで、別サイトでもユーザーの特定を行う方法

10_CookieSync※上記例では、リダイレクト時にパラメータを渡すことで同期しているが、リダイレクトでなくても何らかの形でサイトAとサイトBでユーザーを特定できるパラメータのやり取りができれば良い。

〇ピギーバックでの各社のタグ呼び出し

ピギーバック(piggyback) = 豚の背中
タグ管理システムで導入されている手法で、ユーザーのアクセスによってサイトに設置された基本となるタグが呼び出され、さらに基本となるタグに紐づくように設定された他のタグが呼び出される方式。
単純にタグを呼び出すだけでなく、一意のパラメータをつけて各タグを呼び出せば、そのパラメータを基にサイトを跨いだユーザー特定も可能となる。

09_piggyBack

〇Device Fingerprinting

これまでのCookieを利用する形とは異なって、端末固有のIDやCookieを利用しないでユーザーを特定する方法。(IPアドレス、ブラウザのバージョン・プラグイン・解像度などからユーザーを特定する)
※場所が変わったり、ブラウザが変わったりした場合に特定できなくなる可能性があるため、その際にはCookieでの計測に切り替えるなど工夫する必要がある

〇第三者配信

複数の媒体へ一括管理して広告を配信するシステム(第三者配信アドサーバ)のこと。3PASとも言われる。
※自社サイトのCookie:1stパーティCookie、第三者配信などのCookie:3rdパーティCookieがあるが、3rdパーティCookieを活用する内容となる。

 前述Cookie Syncやピギーバックでは、如何にして異なるCookieを同期させるかを目的としていたが、この第三者配信ではそもそも広告の配信に使用するCookieがサイトを横断しても同一のものとなるため、Cookieの同期を行わなくても、ユーザーの興味・関心に基づいた広告の配信が可能となる。

08_第三者配信以上のように行動ターゲティングにはサイトを跨ぐため様々な手法が存在する。

また3rdパーティCookieの使用に当たっては、ユーザーからの承認(オプトイン)が必要であったり、Safariのようにデフォルト設定で3rdパーティCookieが無効になっているものがあるので、注意が必要である。
また、オプトインしているからと言って、同じ広告を表示し続けるのはユーザーからの反感を買う恐れがあるため、フリークエンシーコントロールを行うなど、ユーザー感情を考慮した配信が求められる。

 とはいえ、行動ターゲティングはユーザーデータの収集とそれによる最適な広告配信を支える技術となるため、バランスを考えた方法で、ユーザーと広告主双方のメリットとなるような広告の配信を心掛けていきたい。

 

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