【景品表示法とは?】広告違反のリスクを避ける4つのポイント

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アイキャッチ_景品表示法

インターネットが身近な生活になり、Web上でのコミュニケーショントラブルが多くなりました。特に、虚偽・誇大な表現を用いた悪質な広告による消費者の被害が増加しており、広告表現に関する規制は年々、厳しくなっています。
広告を取り締まる法規制の一つに「景品表示法」があります。
「景品表示法」は、今年の12月1日には施行・改正によるチェック機関の強化がされるため、より厳しく摘発が活発になることが予想されます。また、競合企業や消費者による連絡も活発化しているので、安易な広告表現は企業の信頼を揺るがす危険な行為であり、知らなかったでは済まされない事態になりかねません。
今回は、未然に「景品表示法」違反のリスクを回避するため、広告表現で気をつけるべき「景品表示法」4つのポイントを、事例を交えてお伝えします。

1.はじめに:「景品表示法」とは? 

「景品表示法」〔正式名称:不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)〕は、消費者の方々が安心して良い商品やサービスを、自主的かつ合理的に選べる環境を守るために作られた法律です。
制定されたきっかけは、昭和35年に起きた<ニセ牛缶事件>です。牛肉の缶詰を購入した主婦が、缶詰の中にハエが入っていたと保健所に持ち込みました。保健所で検査した結果、缶詰の中身が牛肉ではなく、馬肉や鯨肉だったという<食品偽造>の事件でした。また、その当時、チューイングガムの購入で1000万円が当たるといった<過大な景品付>などの問題も背景になっています。
一般消費者の利益を守るための法律「景品表示法」では、商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示を行う【不当な表示(優良誤認・有利誤認)の禁止】での厳しい規制や、提供サービスに見合わない【過大な景品類の提供の禁止】での景品類の最高額・総額を制限し、不当な顧客誘引の防止を目的に禁止規制をひいています。
次項から「景品表示法」の違反リスクと、広告表示を行う際に、おさえておくべき【不当な表示(優良・有利誤認)の禁止】と【過大な景品類の提供の禁止】のポイントをご紹介します。

2.「景品表示法」チェックの監視と高まるリスク

景品表示法の内容に反する行為が認められた場合、消費者庁または公正取引委員会(調査)や都道府県から事業者に対して注意・指示・指導が入ります。それらに従わなかった場合、事業者に対して次のような措置がなされます。

01_景品表示法

消費者庁は違反が疑われる場合、事業者からの聴取などを行い、必要に応じて立入検査などを行います。

検査などを拒否した場合、1年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科せられます。
立入検査などを行った結果、違反の事実が認められると処置命令が発せられます。
処置命令に従わない場合、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科せられます。
また、都道府県も同様に事業者への聴取を行い、必要に応じて立入検査などを行います。
検査などを拒否した場合、50万円以下の罰金が科せられます。
事業者からの聴取や立入検査などを行った結果、違反の事実が認められると、表示の改善などの指示を行います。
指示に至らない場合でも、注意(文書または口頭)を行います。
事業者が都道府県からの指示に従わない場合の罰則規定はありませんが、その場合は、内閣総理大臣への措置請求が規定されているので、消費者庁に対して措置命令を行うよう請求することになります。

・現在の景品表示法違反の執行手続き

02_景品表示法

消費者庁が公表しているデータによると、措置命令件数は、平成23年度は28件・平成24年度は37件・平成25年度は45件と年々増加の傾向が見られます。
さらに、今年12月に施行・改正では、監視体制強化の一貫として都道府県知事へ消費者庁と同等の権限が付与されることになります。つまり『この情報は本当なのか?』をチェックする目が増えるということです。より執行体制が厳しく迅速に行われることになりますので、事業者における「コンプライアンス」意識の徹底が急務といえるでしょう。

 ・今年の12月1日施行以降の景品表示法違反の執行手続き

03_景品表示法

3.「景品表示法」2大禁止事項。『不当な表示』と『過大な景品提供』とは? 

景品表示法では、不当な顧客誘引として2つの大きな禁止事項が提示されています。

04_景品表示法

Ⅰ:不当な表示の禁止 

不当な表示とは、嘘偽りや誇大した表現のことを指しています。このような表現を禁止し、商品・サービスの情報が正しく・わかりやすく伝わるように促すことで、消費者が正当に商品・サービスを自分の意思で選択できるようにすることを目的としています。

①優良誤認表示商品又は役務の品質、規格その他の内容についての不当表示 
◆不実証広告規則:優良誤認に該当する表示か否かを判断するため必要があると認めるときは、事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠(※)を示す資料の提出を求めることができる。
⇒ 事業者が合理的な根拠を示す資料を提出しない場合には、当該表示は優良誤認表示とみなされる。

※資料提出を求められた場合、15日以内に提出しなければいけません。

②有利誤認:商品又は役務の価格その他の取引条件についての不当表示 

③誤認されるおそれのある表示:商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがあると認められ内閣総理大臣が指定する表示 
1 無果汁の清涼飲料水等についての表示
2 商品の原産国に関する不当な表示
3 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
4 不動産のおとり広告に関する表示
5 おとり広告に関する表示
6 有料老人ホームに関する不当な表示

 Ⅱ:過大な景品提供の禁止 

過大な景品提供とは、商品・サービスの提供のために過剰な景品を用意することです。こうした景品類で消費者を惑わすことを禁止し、支払う対価に見合わない商品やサービスによる被害を防ぐことを目的としています。

 〔景品類の制限及び禁止〕 
「景品表示法」でいう「景品」とは、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引に付随して、相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であって内閣総理大臣が指定するものをいいます。
景品類に対する規制には、総付景品、一般懸賞、共同懸賞の3種類があります。

●総付景品 =商品の購入者などにもれなく提供する景品類

05_景品表示法

●一般懸賞 =商品の購入者などに対し、くじなどの偶然性、特定行為の優劣などによって提供する景品類

06_景品表示法●共同懸賞 =一定地域の同業者や商店街が共同実施

07_景品表示法以上の2つが、景品表示法で禁止されている大きな軸となります。
では、実際にどういった具体的な事項が禁止されているのか、次の項目で4つのポイントをご紹介します。

4.“うっかり違法“していませんか? 事例でおさえる「景品表示法」4つのポイント 

不当な表示:優良誤認表示 

<こんな表示していませんか?気を付けてほしいチェックポイント>

08_景品表示法●原産国が海外なのに「日本国産」と表示
●人造ダイヤのネックレスに「天然ダイヤ」と表示
●比較項目を意図的に操作し、実際にはそうではないのに「最安」と表示
●機械打ちの麺に「手打ち」と表示
●未認定の文房具に「エコマーク」を表示
●添加物を使用している食品に「無添加」を表示
●実際に見られない景観を旅行パンフレットへ表示

不当な表示:有利誤認表示 

<こんな表示していませんか?気を付けてほしいチェックポイント>

09_景品表示法●「お徳用品」と表示された食器のセットが、バラ売りと同じ値段
●「5名様プレゼント」と表示された景品が、実際は2名だけのプレゼントだった
●架空のメーカー希望小売価格表示
●販売実績のない通常販売価格
●架空の製品との比較による最安値表示
●実際の正しい販売価格を高く設定してからの値引き
●「他社商品の2倍の内容量」の表示に対して、実際は同量の内容だった
●一部の商品だけ 5 割引なのに「全品 5 割引」と表示

不当な表示:その他誤認されるおそれのある表示

<こんな表示していませんか?気を付けてほしいチェックポイント>

10_景品表示法●鞄にイタリアと箔押しがあるが、別の国で作られている。
●消費者信用の融資費用について、実質年率が明瞭に記載されていない。
●不動産の取引で、実在しない物件を表示している。

④ 過大な景品提供 

<こんな表示していませんか?気を付けてほしいチェックポイント>

11_景品表示法

5.まとめ 

ここまで、「景品表示法」違反のリスクを回避するため、広告表現で気をつけるべき4つのポイントをお伝えしました。年々、広告表現に対する規制が厳しくなるなかで、当社も広告を制作している企業として、広告法規のチェック体制を敷いて広告の制作・提案をしています。今回は景品表示法をご紹介しましたが、取扱商品・サービスによっては薬事法・医療法など、いろいろな法律に注意が必要となります。それらに関しても社内勉強会などを行い、情報共有しております。
この記事をもとに、企業内での「コンプライアンス」意識の徹底を見直していただき、リスクのない広告表現を行っていただければと思います。

参考文献・サイト
消費者庁ホームページ
消費者庁 不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック
消費者庁 よくわかる景品表示法と公正競争規約
東京都 知っておきたい 広告表示のルール

 

 

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