セールスリード3割増?マーケティングオートメーションとは

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【BtoB】マーケティングオートメーション

ここ最近、「マーケティングオートメーション」というキーワードを目にする機会が少しずつ増えてきている。
元々マーケティングオートメーション(以後、本文中ではMAと表記)は欧米ではCRMと連携した形での利用が既に一般的になっているが、日本ではまだまだ導入例が少ないのが現状だ。

01_マーケティングオートメーション

02_マーケティングオートメーション

①の図(キーワード「マーケティングオートメーション」の検索トレンド)を見た通り2014年頃から日本国内でも検索される数が急増していることがわかる。それに比べて、②の図(キーワード「Marketing Automation」の検索トレンド)を見ると、海外では2005年以前から検索されており、それでいてここ数年検索数を増やし続けている。
これだけ見ても、進み具合にかなり差があることが容易に予想できるのではないだろうか。

こうした検索トレンドばかりではなく、ここ最近のテクノロジーの進化、特にDMP(Data Management Platform―様々な種類のデータを一元管理して分析を行い、有効活用するためのプラットフォーム―)の登場もあり、MAは日本でも本格稼働する兆しを見せ始めており、今後導入を視野に検討を進める企業が急激に増える可能性がある。そこで今回は、まずMAとは何かの基本的な部分を説明した上で、主にBtoBマーケティングでの利用例について触れ、MA化にはどのような準備が必要で、どのような効果・効能が期待できるのかを紹介しよう。

実は目新しいことは何もない?マーケティングオートメーションの基本とは

MA(正式名:Marketing Automation/マーケティングオートメーション)は、直訳すれば「マーケティングの自動化」である。
詳しくはこれから説明するが、MAとはそのまま、「(従来からある)マーケティング手法を自動化し、効率的に運用する」ことを可能にするものである。つまり、革新的なマーケティング手法というわけではない。

たとえば法人営業の「リード型」(※見込み顧客=セールスリードに対して主に営業マンが訪問して提案型営業を行うモデル)でいうところの「顧客情報を取得する」段階から「案件化が見込める有力な顧客を営業に渡す」段階まで、各社様々な施策を当然行っているだろう。


・顧客情報を取得する
→展示会出展、オンラインメディア出稿、リスティング広告・・・etc

・有力な顧客を絞り込む/育成する
→メルマガ発行、ハウスセミナー開催、テレマーケティング・・・etc


「マーケティングオートメーション」とは、これら「従来のマーケティング施策を一元管理できるプラットフォーム」だと思ってもらえれば間違いない。更にそのプラットフォームをシステム化することによって、より高度な管理、自動化を可能にすることまでできるということだ。

結局マーケティングオートメーションで何ができるのか

既に欧米では一般的に利用されているため、各MA製品に備わっている機能も多岐に渡っている。主だった機能群を整理すると、下の表のようになる。

03_マーケティングオートメーション

リードジェネレーション(獲得)段階では、LP(ランディングページ)を簡単に作成することができ、より獲得効率の高いLPを探すためのABテストができる機能が備わっているものも多い。更に入力フォームも独自で作ることができ、そこから獲得できたリストはマーケティング専用DB(データベース)に移され、次の工程となるナーチャリングプログラムに自動的に展開されていく。

 リードナーチャリング(育成)段階においては、優先すべきセグメンテーションされた個別のターゲットリストに対して最適なコンテンツを送るべく、メールマーケティング機能が充実している。更にはFacebookやTwitterのようなソーシャルネットワーク上の行動も分析することができる。

 リードスコアリング(絞込)段階においてはMA製品毎に特色があるが、原則、自社でセットしたルールに基づいて一人ひとりのカスタマーの動きを採点することで、特定のカスタマーに絞り込むことができる。
具体的には、直近1ヶ月間で製品情報ページだけでなく価格情報が掲載されたページまでよく見ているようなターゲットリードにはプラス5点、3ヶ月アクセスがないカスタマーはマイナス5点、などなど。
各社の狙いに応じて柔軟にスコアを付けることで、確度の高そうなリード情報の絞込みを行う機能である。

こうした一連のマーケティングプロセスを、一度セットしたルール(セグメント毎に何をいつどうするか)に応じて自動的に回すことができる。それがマーケティングオートメーションだ。

マーケティングオートメーションシステムの導入企業にはどんなメリットがあるか

まず、IT製品・サービスを法人向けに販売する某IT企業がMA導入前に抱えていた課題とそれをMAでどう解決しようと考えたのかを例にしてみよう。

【MA導入前の課題】

課題1 名刺交換、外部入手の名簿、広告など既存のリードジェネレーション手法に手詰まり感がある

課題2 見込み顧客管理が各営業の属人的な管理に依存しており、組織として改善させにくい

課題3 既存顧客のクロスセル(別製品・サービスの拡販)も行いたいが、営業は新規開拓重視になりアフターフォローが手薄になっている

【MA導入による解決策】

課題1に対して
MAを導入することで、新たな見込み顧客育成チャネルを作ることができる

課題2に対して
・MA導入に際して営業とマーケティング両部門の役割をそれぞれ明確化し、連携を強化する体制を構築
・リード管理のための情報はMA上で一元管理し、その管理責任をマーケティング部門が持つことに

課題3に対して
既存顧客向けにも会員制サイトを構築し、MAを導入。既存顧客の属性とそのサイト上での行動に応じたキャンペーンを実施し、別製品での案件獲得や、別部門の紹介などを創出する

結果として、営業は具体的なニーズを抱える顧客に対する対応に集中することで成果を上げ、マーケティングは営業が対応すべき案件を創出するために必要な施策を企画、実行することに集中する。こうしたセクション毎の連携が充実することにより全体での成果を大きく上げる。それがこのIT企業におけるMA導入の真の目的であった。

こうした例も踏まえた上で、MA導入後にユーザー企業が享受できるメリットを改めて整理すると


①マーケティング投資の測定、ROI(リターン・オン・インベストメント/投資利益率)最適化
②マーケティング業務効率の改善
③収益アップ、成長への貢献


ということである。

マーケティングROIの最適化という面では、今までイマイチ効果があったのか掴みきれなかった様々なマーケティング施策のうち、何が実際に効果的だったのかを包括的に分析することが可能になる。

業務効率改善に関しては、当然ながら一度ルールを決めてしまえば、マーケティング担当者の方の手を煩わすことが減る。そうした業務の効率化が結果として、本来マーケターが行うべき「本当に効果を上げるコンテンツとは何か」を考えぬき、質の高いコンテンツを生みだすことに集中することができる。

その結果、適切な顧客をフォーカスし、彼らが購買を決定する以前から関係構築が行いやすくなり、収益アップに繋がるということになる。また、MAでは購買後の行動に関しても分析することで売れたらそこで終わり、ということではなく長期的な関係構築、維持にも貢献することで追加発注、継続受注にも寄与することができる。

海外でのMA導入企業に対するリサーチによると、

マーケティングスタッフの生産性は【1.5%~6.9%】の間で改善し、
管理コストは【1.5%~5.2%】の間で削減され、
営業スタッフの生産性は【1.6%~6.4%】の間で増加している。

※出展:Marketo社資料P52 Nucleus Research 調査データより

 

また、MAツールの有力ベンダーであるMarketo社は下のような調査結果も発表している。
04_マーケティングオートメーション

※出典:Marketo社資料P53 
Marketo『Benchmark on Revenue Performance(収益パフォーマンスにおけるベンチマーク調査)』2012 年9 月15 日(N=489)

マーケティングオートメーション化するために必要なこと

これまで述べてきたように、MA化を推進することでマーケティングROIを最適化することができるというのは事実だが、実装は簡単なものではない。

 本当に成果を出すためには

 ・マーケティングシナリオの設計
・見込み顧客とのコミュニケーション設計、最適なコンテンツの準備
・MAツール導入、システム連携
・KGI(Key Goal Indicator)、KPI(Key Performance Indicator)設計と効果改善施策の継続的な実行

 などが必要となるだろう。

特に、そもそもどういったリードをどう営業へ渡すことを目的とするのか、そういったリードをどうしたら獲得・育成できるのか、という最初のマーケティングシナリオを設計する作業は簡単ではないが、PDCAサイクルを回していく上で非常に重要かつ難解なものだし、ターゲットカスタマーにとって有益なコンテンツを生み出せなければ、いかにタイミングよくメールを送ったところで効果はでない。

このように、MAツールは魔法の箱ではないが、マーケターが本来時間をかけて取り組むべき項目に集中することができるようになるためには必要なものになってくるだろう。
軽いノリでの導入検討はオススメしないが、是非一度自社にとって有益な運用ができないか真剣に検討してみていいただきたい。

 

 

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