マーケティングオートメーション活用レポート(1)イベント来場者フォロー 事前準備編

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「マーケティングオートメーション」というキーワードが盛り上がり始めた2014年、導入する企業が出始めた2015年、そして2016年はいよいよ本格的な活用フェイズになっていくと思われます。

ただ、マーケティングオートメーションツールは機能が充実しているだけに、実際に導入してみて成果を上げていくために必要なことや運用のポイントなどは、導入はしていてもまだまだ手探り段階の企業も多いと思います。

そこで、実際にどんなことをしたらどんな成果が出る(出た)のか、工夫したポイントなどを紹介し、皆さんのマーケティングオートメーション活用のお役にたてればと思います。

今回はその第1弾として、事前準備編をお届けします。

0.マーケティングオートメーションって?

日本国内で「マーケティングオートメーション」というキーワードに対するユーザの関心が高まったのは2013年~2014年です。

「言葉だけを見ればマーケティングを自動化してくれるもの」となるわけですが、もちろんすべてが自動化されるわけではありません。

マーケティングオートメーションツールは
①最適なタイミングでパーソナライズ化されたコンテンツを提供する
②ユーザのアクションを数値化(スコアリング)し、クオリフィケ―ション精度を向上させる
③SFAツールなどと連携させ、営業にタイムリーにホットリードをロケートする
④多彩な分析機能を元にマーケティング施策の効果を可視化する
などの機能を持つマーケティングサポートツールです。

日本国内でサービスを展開しているツールベンダも複数あり、各社それぞれ特長があり、対象となるユーザ層も異なります(BtoBに強い、BtoCに強い、大企業向け、中堅企業向けなど)。

数あるマーケティングオートメーションツールの中で、弊社ではMarketoを活用しています。

Marketoを活用して実際に弊社がトライした施策について、様々な観点で情報を提供します。

1.マーケティングオートメーションツール『Marketo』を使ってステップメールを打ってみた

まずは実際に自社で活用した事例を紹介します。

【実施内容】

  • 配信リスト:2015年にメディックスが出展・講演したイベントの来場者リスト(自社の講演を聴講していない方も含む約1000件)
  • 配信内容:講演した内容「アクセス解析」に関連したコンテンツを全6回に分けて配信
  • 配信方法:Marketoにて毎週2回、合計3週間にわたるステップメール(Marketoでは通常ステップメールとはいわず、ストリーム配信やCEE<カスタマエンゲージメント>配信などと呼びます)配信を実施
  • オファー:弊社監修のGoogle アナリティクスのノウハウ本プレゼント及びアクセス解析サービスの特別プラン訴求

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【結果】

  • メール開封率:全6回の平均で約26%
  • メール内URLクリック率:全6回の平均で約6%
  • 全コンテンツ閲覧ユーザ:約2%
  • 半分以上のコンテンツ閲覧ユーザ:約7%
  • コンバージョン率:約1.5%

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約1000件のリストからの営業優先順位づけができました。

1000件すべてを営業に渡しても、なかなかアポイントが取れない中、マーケティング部門から営業にその中でも質の高そうなリストを提供することができました。

ちなみにこの事例では、ターゲットとなったリスト全員に対して同じ内容のメールをスケジュール指定で配信するのみで、送ったメールの開封やWebコンテンツの閲覧などのアクションによって次に配信するコンテンツを変えるなどの複雑な設定はしませんでした。

そうした設定を行うことでより精度の高いリスト作成が可能になると思いますが、弊社のアクセス解析に対する考え方をより多くのお客様に知っていただくことと、次章に記載するペルソナ設定による絞り込み精度の問題でそこまでは行いませんでした。

2.マーケティングオートメーション活用前に考えること

マーケティングオートメーションツールは当然ですがマーケティング活動のすべてをオートメーション(自動)化してくれるわけではありません。

ツールが自動化してくれるのはあくまでも「メールの配信」や「効果測定」、「トリガー処理(ある特定のアクションをしたユーザに特定の処理を行うこと)」などです。これらのマーケティングオートメーションツールが持つ機能を活用するためには、マーケターによる事前準備が必要となります。

では、具体的にどんな準備をしたのか、紹介します。

Step1:ターゲットのペルソナを考える

今回弊社が入手したリストは、主に企業のWeb担当者やEC担当者が集まるイベントに参加した方々で、事前アンケートや過去に行われた同様のイベントでは「アクセス解析」への関心度が高いという結果が出ていました。

かつ、弊社の講演もアクセス解析に関連した内容になっており、まずはアクセス解析への関心者という前提をセットしました。

次に1人ひとりのアクセス解析に関する活用状況や課題イメージを膨らませていきます。

アクセス解析ツール未導入のユーザ、導入済みユーザと、大きく二つのセグメントをまずは作成しました。

その後さらに導入済みユーザに関しては、導入しているが使いこなせていないユーザと、日々の業務で活用しているユーザというセグメントを作成していきます。

そして、それぞれのセグメントに対して、現状がそうなっている(未導入や導入済みだが使いこなせていないなど)理由を考えていきます。

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結果、アクセス解析導入に関して15通りほどのペルソナが作られました。

ペルソナ設計は非常に重要で、これをきちんと行わない限り、ユーザに評価されるコンテンツは作れません。

Step2:自社がターゲットとすべきユーザ層を確定させる

上記Step1で考えた15通りのペルソナの中で、自分たちがターゲットにしたいユーザを特定させます。

15通りすべてに対して同様に評価されるコンテンツは皆無です。

今回はアクセス解析導入済みだが、まだ日常業務の中で使いこなせていない層をターゲットにすることを決めました。

逆にいうと、アクセス解析未導入層や、導入済みで、すでにかなり使い込んでいる層は想定ターゲットから外したということです。

本来であれば来場者へのアンケートなどによって、狙っている層かどうかを事前に把握できればより効果の高いコンテンツを準備できると思いますが、大勢のユーザが集まるイベントの来場者リストなどではほぼ不可能です。

そのため、大変心苦しく思いながらも、未導入層にとっては難解で、使いこなしている層には物足りないかもしれないコンテンツになりました。

せっかくのリストなので、より多くの方々に評価してもらい、商談につなげたいという気持ちは誰しもが持つと思いますが、それをやってしまうと「刺さる」コンテンツは作れません。

まずはターゲットを決めることが大切です。

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Step3:態度変容目標を決める

ターゲットを決めたら次に行うことは、ユーザがコンテンツを閲覧してくれた結果、どのように態度変容してくれるのを期待するかを決めることです。

15通りものペルソナの中で、それぞれが抱える課題感やお困りごとを想定し、それにこたえるコンテンツを用意していくのですが、その結果としてどうなってほしいのかを考えていかないとコンテンツは作れません。

今回は6回連載のコンテンツでしたので、初期のころは比較的浅めの内容を、そこから少しずつ深い情報になっていくように設計し、各回のコンテンツを読むたびに「次を見てみたい」と思わせつつ、「弊社の解析に対する考え方を理解してもらう」ということを意識しました。

結果的にコンバージョンにつながればさらにいいのですが、まずは少しずつサービスに対する関心を高めること、自社のサービスを理解していってもらうことを目標としていきました。

最終的にはペルソナ設計から態度変容目標、そのために必要なコンテンツという流れで下のような表になりました。

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まとめ

いかがでしょうか。

メールを送る対象のペルソナ設計からターゲット設定、態度変容目標設定の考え方がご理解いただけたでしょうか。

最初にお伝えしたとおり、マーケティングオートメーションツールが自動化してくれるのはマーケティング活動の一部に過ぎません。

「誰に」「いつ」「何を」訴求して、製品やサービスへの関心を高めてもらうのかはマーケターにとって非常に大事な、そしてオートメーション化できない業務です。

この部分をおざなりにすると、どんなに優秀なマーケティングツールを使っても成果は出ません。テクノロジーにおぼれないことがとても大事です。

次回は「制作編」として、Webコンテンツやメールコンテンツを作る際に注意したことや、その結果、成果にどんな違いが出たのかをお伝えします。

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