LINE Ads Platformとは?(3)改善事例

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この記事では、LINE Ads Platformをテーマに、概要や最新のトレンド、効果的な活用/運用法・改善事例の情報を3回連載で紹介しています。連載2回目の前回は、LINE Ads Platformで継続的に効果を出すための効果的な活用/運用法のポイントを、「入札」「ターゲティング」「クリエイティブ」を3つの軸として紹介しました。

連載3回目の今回は、各企業が感じていた課題や施策内容をもとにして、第1回第2回で紹介した内容を活かしたことで得られた3つの改善事例を紹介します。

LINE Ads Platform事例1. 通信機器業界A社~新規ユーザ獲得によるCV(コンバージョン)増加~

A社では、DSP広告を利用して一度サイトに訪問したことがあるユーザに対し、広告を表示させるリターゲティング配信を中心に集客を実施。また、Google やYahoo!のリスティング広告も併用しユーザ獲得の最大化を図るなど、以前からWeb集客を積極的に行っていました。

感じていた課題

DSP広告では、リターゲティング配信に絞り込むことにより、目標の獲得効率を達成することができていました。一方で、サイト訪問したことのあるユーザ以外の対象の獲得に苦戦しており、既存メニュー以外で、新規ユーザの獲得が必要であるという課題が明確となっていました。

この事例のように、SEMやDSPなどでWeb集客を行っていても、長く効率化を進めていくうちにリスティング広告でキーワード拡大の余地がなくなってしまったり、リターゲティング配信頼みで配信対象のユーザリストが枯渇化してしまったりすることなど、閉塞感を抱えてしまう企業も少なくありません。特にリターゲティング配信は、初期の獲得効率が非常に高いものの、対象リストが限られていることから新規リーチの拡大には弱い側面も持っています。

そのような課題に対して、A社は、LINE Ads Platformを用いたクリエイティブ改善やターゲティング方法についての検証を繰り返し、新規ユーザの獲得に取り組むことを決めました。

最適なクリエイティブ・ターゲティング検証の結果、CVの底上げに!

LINE Ads Platformで使用したメニューは、性別と年代で区切ったターゲティングと、メインのターゲット層に近いと考えられる興味・関心カテゴリへの配信でした。ユーザに適したクリエイティブやターゲティングの検証で最適化を進めた結果、目標CPAを超過することなく新規ユーザの獲得に寄与し、CV数の底上げに成功しました。

成功の要因は、適切な検証サイクルを回すことができたことだと思われます。

まず、ユーザに最適なクリエイティブを制作していくために高頻度で訴求内容の効果検証を行いました。検証するにあたり、季節感を加味した画像や商品・サービスの訴求内容が伝わりやすい画像、トレンドを意識した構図の画像など、媒体管理画面上の数字からユーザの反応を見つつ定期的に入れ替えを実施。LINE Ads Platformでタッチするユーザの興味・関心の移り変わりは激しいため、CTR(クリック率)や配信量の変化など状況に応じて、1カ月に1回程度のペースで検証しました。実際にこういった検証サイクルを回していくことは、企業にとっても一定の負担が発生します。そのため、適切に運用できる体制を整えることが大切です。

また、クリエイティブ制作を進めていく上で、まずはリスティングやほかのディスプレイ広告で効果のよかった「価格表示」や「スペック訴求」などから試し、最終的には「サービスの内容(一般名称)」がシンプルにわかりやすく商品タイトルに入っているもののほうがLINEユーザの反応がよいことがわかりました。

次に、どのようにターゲティングの検証を行ったかを説明します。

アカウント構成を見直して行く際に、見落としがちな項目がアカウントのキャンペーン予算です。LINE Ads Platformは日予算と月予算をそれぞれ設定することができ、設定内容のバランスが悪いと正しく予算配分することができなくなります。キャンペーン内容を見直す以前は、同一キャンペーンでグループを分けて複数のターゲットへ配信しており、CTRが高く、消化が早いグループへの配信で、ほとんど1日の予算を使い切っていました。そのため、別のターゲット層への配信量が担保できないことになり、本当に有効なターゲティング対象の検証が十分にできていない状態でした。結果として、CVにつながりやすいユーザへの配信機会を逃している可能性もありました。

この問題を解決するために、キャンペーンを細分化して配信したいターゲットごとに予算管理ができるようにしました。変更後、今までアプローチしきれていなかったターゲットへの配信量を増加させたところ、該当ターゲットからCVが発生。さらに、もともとCTRの高かったターゲット層は、ほかと比較してCVRが低く相対的にCVへつながりにくいことも判明し、配信を抑制する方向になりました。

当初設定した運用効率を考えたアカウント構成から、配信ペースや効果を踏まえて柔軟に構成を変更していったことが効果アップにつながったと考えられます。

LINE Ads Platformを活用する以前に行っていたDSP広告のオーディエンス配信では、CVに貢献できなかったため、リターゲティング配信での広告運用に注力せざるを得ませんでした。一方で、今回のように適切なクリエイティブ・ターゲティングを検証して広告を運用した結果、オーディエンス配信でも効果が出はじめ、新規ユーザ獲得に貢献できるようになりました。

現状はDSPの運用拡大ではなく、LINE Ads Platformを含めたSNSでの配信を全面的に拡大する方針にシフトチェンジし、継続的に効果が得られています。

 LINE Ads Platform事例2. コスメ業界B社~PDCAサイクルを注力し売上増加~

B社では、Web施策の次の打ち手として、ブランディング目的で動画広告の配信を検討していました。

運用方針の変更

当初はトライアルの予算で、ブランディング目的の動画配信のできる媒体の1つとしてLINE Ads Platformを運用。しかし、運用を開始して検証を進めていく中で、静止画・動画に関わらずオーディエンス配信・リターゲティング配信共に、予想以上に獲得施策としても有効であることが判明。その結果、LINE Ads Platformをより大規模に活用した新規ユーザ獲得拡大に乗り出すことになりました。

トレンドを意識したPDCAサイクルを回せる体制を整えた結果、売上が3倍に

B社では、制作から運用までを一貫してセールスパートナーに業務委託していました。委託先では、新規ユーザの獲得という目的や商材の性質を考慮し、業界のトレンドを盛り込んだ制作を行うクリエイティブチーム、効果の検証まで行う広告運用チームの2チーム体制で取り組み、それぞれが連携してPDCAサイクルを回して配信を行いました。

その結果、LINE Ads Platform活用前と比べて売上を3倍まで伸ばすことに成功しました。

<クリエイティブチームで実施したこと>
株式会社LINEの担当者と定期的にコミュニケーションを取ってトレンドの推移を把握しました。情報の集まりやすい媒体担当者から適宜トレンドをキャッチアップし、例えば、「商材を手で持った画像や、低価格であることがわかる画像など、ひと目で訴求内容がわかるクリエイティブがよい」といった情報をいち早くクリエイティブ検証に活かしました。
また、LINE Ads Platformはトレンドの移り変わりが早く、ほかの媒体よりクリエイティブ最適化のスピードも早いという媒体独自の傾向も合わせてキャッチアップ。ユーザが飽きてしまわないように、消化コストと獲得数によって配信停止措置などの条件を決めて週2回のタイミングで精査しました。そして、一度に検証するクリエイティブのパターンも多くなりすぎないように5~6本以内に絞ってPDCAサイクルを回しました。

<広告運用チームで実施したこと>
クリエイティブチームの知見を活かしながら、配信方法も工夫しました。
まずは、最初に静止画によるオーディエンス配信で広く対象にリーチし、その後、反応のあった確度の高いユーザに対して動画によるリターゲティング広告での刈り取りを行いました。さらに、LINE経由のコンバージョンユーザに類似したユーザをLINE内で新たに探し出し、拡張して配信する「類似ターゲティング機能」も活用し、母数の拡大を図りました。当時のコスメ業界で成功パターンの1つとされていた手法をうまく当てはめることで、効果的な運用に成功しています。
また、刈り取り型に留まらず対象を拡張していくことで、新しい層への拡大にも大きく寄与し、LINE Ads platform活用前と比べて新規ユーザの獲得数が2倍になりました。

弊社調べ(2017年10月)

LINE Ads Platform事例3. 通信教材C社~新機能を活用しリーチ拡大~

C社も、事例1のA社と同様に、SEMやDSPを活用/運用して集客を実施していました。一定段階まで最適化を進めたところでリーチの拡大に伸び悩み、そこでLINE Ads Platformに取り組み始めました。

課題感とLINE Ads Platformを選んだ理由

SEMやDSPを活用して広告配信をしていたものの、これらの手法や媒体ではリーチの拡大が限界に近付いていると感じていたため、目標CPA内で新規ユーザを獲得できる新たな媒体の発掘が必要であるという課題が明確となっていました。その中で今まで活用していなかったSNS広告の領域に注目。TwitterやFacebookと比べても国内のMAU(Monthly Active Users)が多いLINE Ads Platformの配信に特に注目しました。

新機能をいち早く利用した結果、資料請求数が約1.5倍に

C社は、LINE Ads Platformの新機能を競合他社に先んじて積極的に利用したことで、LINE Ads Platformを活用する前と比べて全媒体でのCV(資料請求数)が昨年対比で約150%となりました。
利用した機能は、1回目の記事で紹介したスクエア型バナーの配信と、類似ターゲティング機能です。
スクエア型バナー(1080×1080)は、従来のカード型(1200×628)と比べて大きいサイズの画像を使用することができるため、訴求内容や商品自体を魅力的に見せられる手段の幅が広くなっています。スクエア型バナーの配信面は当時タイムラインのみだったので、もともとNEWS面に比べタイムライン面での配信の効果が良かったこのクライアントでは、より効果が見込めると考えて実施しました。類似ターゲティング機能は、LINEのシステムが同アカウントのコンバージョンユーザと類似性が高いユーザを判断し、それに対して広告を配信できるものです。

C社の事例では、スクエア型バナーの検証で配信素材の改善を進めていきながら、類似ターゲティング機能で確度の高い新規ユーザへ波及させたことで売上増加という結果につながりました。
そこで、売上増加した詳細な要因をGoogleアナリティクスで分析したところ、リスティング広告などほかの集客方法よりもLINE Ads Platformのほうが新規ユーザの比率が20%も高いという結果も出ており、新規ユーザの獲得にもつながりました。

弊社調べ(2018年2月)

LINE Ads Platformの新機能を競合他社より先んじて活用したい場合、企業が自社で運用すると一部のメニューを使用できないことがあるため注意が必要です。例えば、「CPF ad」というメニューは、2017年10月~2018年2月までの4カ月間、セールスパートナーのみが先行実施できるメニューでした。このメニューが一般でも実施できるようになったのは、2018年2月21日以降です。新機能を積極的に活用したい場合、すべてのメニューを活用できるセールスパートナーに運用を依頼するのもよいでしょう。

最後に

LINE Ads Platformを活用した改善結果をまとめると次のとおりです。

◆最適なクリエイティブ・ターゲティングを検証した結果、CV数が増加

◆トレンドを意識したPDCAサイクルを回せる体制を整えた結果、売上が3倍に

◆新機能をいち早く利用したことで、売上が1.5倍に

3回の連載で述べてきたように、LINE Ads Platformはほかの媒体と比べてリーチ可能な層が幅広いため、広告運用で新規顧客数の獲得を狙っていきたい場合や、売上が頭打ちとなっている場合は活用を検討すべきです。

加えて、LINE Ads Platformは2018年5月現在で、リリースされてから1年半程の比較的新しいプラットフォームです。その間に、訴求内容や商品自体を魅力的に見せられるスクエア型のバナーが登録できるようになり、CVしたユーザのセグメント情報を用いた類似ターゲティング機能も追加されました。リリース初期にLINE Ads Platformを用いて広告運用を試して効果が見込めなかった場合でも、新たなメニューなどを使うことで成果が見込めるケースもあります。

この機会に、再度、利用を検討してはいかがでしょうか。

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