Instagramストーリーズを毎日見ている、という方も多いのではないでしょうか。
通常のストーリーズ投稿の合間に表示されるストーリーズ広告ですが、その利用者(広告主)は世界で400万社以上*とも言われています。
この記事では、Instagramストーリーズ広告の基本から実際の出稿方法、効果を上げるための具体的なテクニックまで、初心者の方でもすぐに実践できるよう、分かりやすく解説します。
ぜひ、最後までご覧ください。
*ターゲット層が利用する場所に没入感の高い広告を表示して、ストーリーを伝えましょう。(Meta)
Instagram広告について詳しく知りたい方はこちら
【2025年最新】インスタ広告とは|費用や出し方、運用のコツ9選を解説!
目次
Instagramストーリーズ広告とは
Instagramストーリーズ広告とは、Instagramのストーリーズ上で、通常のストーリーズ投稿の間に表示される縦型フルスクリーンの広告です。
具体的には、次の手順で確認できます。
(1)Instagramにログインすると、ストーリーズ投稿をしているアカウントの一覧が画面上部に出てくるので、いずれかのアイコンをタップします。
(2)フォローしているユーザの投稿の間に広告が入ります。上向きスワイプ、またはCTAをクリックすることでWebサイトへ遷移します。
特長
Instagramの国内月間アクティブアカウント数は約6,600万で、そのうち70%が日常的にストーリーズを利用しているというデータもあり、ストーリーズ広告では、非常に多くのユーザにリーチできるという特長があります。
また、通常のストーリーズ投稿は24時間で自動的に削除されますが、ストーリーズ広告は設定期間中継続して表示されます。
参照:【2024年版】数字で見るInstagram(インスタグラム)最新動向まとめ
Instagramフィード広告との違い
Instagramフィード広告は、ホームフィード上で通常の投稿の間に表示される広告のことで、ストーリーズ広告とは表示場所が異なり、推奨アスペクト比も異なります。
フィード広告は1:1の正方形、ストーリーズ広告は9:16の縦長のアスペクト比が推奨されています。
▼フィード広告の表示イメージ
引用:Facebook広告ガイド(Meta)
また、Meta社によると、フィードとストーリーズでは利用するユーザのモチベーションが異なります。
フィードを利用するユーザは、情報収集モチベーションが高く、ビジュアルを起点に注目を集め、直感的に物欲や共感を呼び起こすような広告が効果的です。
一方、ストーリーズを利用するユーザは、エンタメモチベーションが高く、インサイト起点で関心を惹き、有益な情報を提供することが有効です。
それぞれの配信面と、利用ユーザに適したコミュニケーション設計が大切です。
Instagramストーリーズ広告のメリット
Instagramストーリーズ広告には、ストーリーズに表示する広告ならではのメリットがあります。
ここでは、独自のメリットを2つ紹介します。
フルスクリーン表示による高い訴求力
ストーリーズ広告は、スマートフォンの画面全体を活用したフルスクリーンで表示されます。
そのため、ほかの投稿などに邪魔されることなく、ユーザの視線を独占した状態で商品やサービスの魅力を伝えることができ、印象に残りやすいです。
実際、ストーリーズで製品やサービスを見たユーザのうち、58%が詳細情報を見るためにブランドのWebサイトを閲覧し、半数が製品を購入できるWebサイトにアクセスした、という調査結果もあり、ストーリーズ広告がユーザに行動を促す強い訴求力があることが分かります。
参照:ターゲット層が利用する場所に没入感の高い広告を表示して、ストーリーを伝えましょう。(Meta)
自然な形での広告配信と高いエンゲージメント
ストーリーズ広告は、通常のストーリーズ投稿の間に自然に挿入される上、優れたAIの最適化により、それぞれの興味関心にマッチした広告が表示されるため、広告特有の違和感が少なく、自然な流れでユーザにアプローチできます。
この「自然さ」が、広告に対するユーザの抵抗感を和らげ、メッセージを受け入れてもらいやすくなります。
Instagramストーリーズ広告のデメリット
Instagramストーリーズ広告は、多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。
それは、ユーザが簡単に広告をスキップできるということです。
ストーリーズは、画面をタップ、またはスワイプすることで次の投稿に切り替わる仕様のため、広告の冒頭でユーザの興味を引けなければ、広告が最後まで視聴されずに飛ばされてしまう可能性があります。
そのため、ユーザに最後まで見てもらえるよう、クリエイティブを工夫する必要があります。
また、興味を示さないであろうユーザに対して配信しないよう、ターゲティングの精度を高めることも対策として重要です。
Instagramストーリーズ広告のフォーマットの種類
Instagramストーリーズ広告では、商品やサービスの特性に応じて、次の4つのフォーマットが利用できます。
・画像広告
・動画広告
・カルーセル広告
・コレクション広告
それぞれ説明します。
画像広告
引用:Facebook広告ガイド(Meta)
画像広告は、静止画像1枚のシンプルなフォーマットで、5秒間、またはユーザがタップやスワイプをするまで広告が表示されます。
画像を1枚用意すればよいので、制作コストが少なく始めやすいのが特長です。
<推奨設定>
ファイル形式 | JPG、PNG |
アスペクト比 | 9:16 |
解像度 | 1,440 x 2,560ピクセル(1080 × 1920ピクセルも一般的) |
動画広告
引用:Facebook広告ガイド(Meta)
動画広告は、動画による音声や動きを活用したフォーマットで、15秒間、またはユーザがタップやスワイプをするまで広告が表示されます。
音声があることでユーザの印象に残りやすく、ストーリーや商品の使用シーンを効果的に伝えることができます。
<推奨設定>
ファイル形式 | MP4、MOV、GIF |
アスペクト比 | 9:16 |
解像度 | 1,440 x 2,560ピクセル |
カルーセル広告
引用:Facebook広告ガイド(Meta)
カルーセル広告は、1つの広告内で最大3枚の画像や動画を固定して表示できるフォーマットで、ユーザは画面をタップすることで次のカードを閲覧できます。
最大10枚まで画像を登録できますが、4枚目以降はユーザが「ストーリーズを開く」ボタンをタップしない限り表示されません。
それぞれのカードに別々のリンクを貼れるため、複数の商品を紹介したり、1つの商品を様々な角度から訴求したり、ブランドストーリーを段階的に展開することができます。
<推奨設定>
ファイル形式 | 画像(JPG、PNG)動画(MP4、MOV、GIF) |
アスペクト比 | 1:1または4:5 |
解像度 | 1,080 x 1,080ピクセル以上 |
コレクション広告
引用:Facebook広告ガイド(Meta)
コレクション広告は、1枚のカバー画像と、2点の商品画像を組み合わせて表示できるフォーマットで、ユーザが画像をタップすると、インスタントエクスペリエンスというMeta上の商品紹介ページに遷移します。
利用者が商品やサービスをスムーズに発見、検討、購入できるため、ECサイトに特に有効です。
<推奨設定>
ファイル形式 | JPG、PNG |
アスペクト比 | 1.91:1~1:1 |
解像度 | 1,080 x 1,080ピクセル以上 |
フォーマットや配信面など、Instagram広告についてより詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
【2025年最新】インスタ広告とは|費用や出し方、運用のコツ9選を解説!
Instagramストーリーズ広告の出し方
Instagramのストーリーズ広告は、通常のInstagram広告を作成する手順とほとんど変わらず、次のステップで作成できます。
①「+作成」からキャンペーンを新規作成
新規キャンペーンを作成し、広告セットの設定画面に進みます。
②配置の編集
広告セットの設定画面の「配置」で、Advantage+配置(配置の自動化)、または手動配置を選択します。
「Advantage+配置」を選択すると、Instagramストーリーズが自動的に含まれます。
より細かく制御したい場合は「手動配置」を選択し、「Instagram ストーリーズ」のボックスにチェックを入れます。
③配信
最後に、クリエイティブをアップロードして必要な情報を入力し、「公開する」ボタンで配信を開始します。
効果的なストーリーズ広告を作成する5つのポイント
Instagramストーリーズ広告で成果を上げるためには、ストーリーズの特性を理解したクリエイティブ制作が必要です。
効果的なストーリーズ広告を作成するために重要なポイントを5つ紹介します。
冒頭3秒でユーザの注意を引く
ストーリーズは、画面をタップやスワイプすることで簡単にスキップできてしまうため、冒頭で惹きつけることができなければ、ユーザは即座に次の投稿へ移動してしまいます。
広告をしっかりと見てもらうためには、最初の3秒でユーザの興味を引くことが重要です。
結論や最も伝えたいメッセージを最初に提示したり、ユーザが、「自分に関係がある」という認識を持つような、問いかけや共感の言葉で始めたりなど、最後まで見てもらえるような工夫をしましょう。
モバイル撮影風のクリエイティブで広告感を軽減する
ユーザがストーリーズに求めるのは、リアルで親近感のあるコンテンツです。
モバイル撮影風の広告は、スタジオ撮影と比較して、行動喚起で63%、広告想起で78%、購買意向で80%も高いパフォーマンスを達成したというデータもあり、過度に作り込まれたスタジオ撮影の素材よりも、モバイルデバイスで撮影したような自然な映像の方が効果的であることが分かっています。
日常的なシチュエーション、フィルターを活用した加工など、一般ユーザの投稿に近い表現を心がけるとよいでしょう。
参照:効果の高いストーリーズ広告制作のポイントに関する最新情報(Meta)
テキストの配置に気を付ける
ストーリーズ広告では、画面上部にアカウントアイコン、下部の特定の位置にCTAボタンが表示されるため、これらの要素とクリエイティブのテキストなどが重ならないよう注意しましょう。
重要なテキストや商品画像がアイコンやCTAで隠れてしまうと、メッセージが正確に伝わらず広告効果を十分に発揮できません。
具体的には、画面最上部から約14%(250ピクセル)、最下部から約20%(340ピクセル)、左右両端から約6%の範囲は避けましょう。
音声なしでも内容が伝わるようにする
ストーリーズ広告では、音声付きの動画広告も配信できますが、ユーザは必ずしも音声ありで再生しているとは限りません。
電車の中や職場、学校など、音を出せない状況でInstagramを利用するユーザや、日常的にスマートフォンの音量をミュートにしているユーザも多いです。
そのため、視覚的な要素(テキスト、字幕、映像表現など)だけでも十分に内容が伝わるよう工夫しましょう。
価格表示を避けた訴求にする
Instagramストーリーズ広告では、直接的な価格表示よりも、商品やサービスの価値や体験を重視した訴求が効果的です。
実際に商品価格を表示しなかった広告は、価格を表示した広告と比較して購入率が77%高く、ブランド認知度も73%向上した、というデータもあります。
ユーザの期待を超えるような価格でない限り、価格は表示せず、商品の解決できる課題や得られる体験などを中心とした訴求を行う方が効果的でしょう。
参照:効果の高いストーリーズ広告制作のポイントに関する最新情報(Meta)
Instagramストーリーズ広告の成功事例
様々な企業がInstagramストーリーズ広告を配信していますが、実際にストーリーズ広告の配信で成果を出せた事例を紹介します。
世界最大級の民泊仲介サービスである「Airbnb」では、新プロダクトの認知度向上のために15秒の動画広告シリーズを作成し、Instagramストーリーズ上で配信しました。
その結果、広告想起率が2桁ポイント上昇するなど、サービスの認知度向上に大きく貢献しました。
参照:インスタグラム ストーリーズにおける広告、世界中のあらゆる規模のビジネス向けに提供開始(Meta)
まとめ
Instagramストーリーズ広告は、フルスクリーン表示による高い訴求力と、オーガニック投稿の間に挿入される自然な配信形式が特長の配信面です。
冒頭3秒でユーザを惹きつける、モバイル撮影風のクリエイティブを作成する、音声なしでも伝わる表現を工夫する、などのポイントを押さえ、ストーリーズ広告で新たなリーチを広げていきましょう。