ECサイト構築で失敗しないポイント!あなたの手順は間違っている!?

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今や日本におけるECの売上高は12.8兆円(※)今後もさらに伸び続けていくと予想されています。

こうした市場環境の中で、新たにECに参入する企業も増え、また、すでにECに取り組んでいる企業ではさらに売り上げを伸ばしていくために、ECサイトの新規構築やリニューアルを行うケースも多くなっています。

ここでは、実際に弊社が出会った構築失敗事案を踏まえ、失敗しないためにはどうしたらいいか、いくつかのポイントに分けてご説明していきます。

※平成26年経済産業省調べ。「平成26年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備/電子商取引に関する市場調査」より。

1. あなたも嵌まる!? ECサイト構築によくある失敗。

下は、特に初めてECサイトを構築したお客様によくある失敗例です。

  • SEO対策を実施しようと思ったら、システムがそれに対応しておらず、検索エンジン経由の質の高いユーザを獲得することができない
  • ユーザの利便性と自社の収益を同時に満たす施策として定期販売に取り組みたいが、システム・決済が対応できていない
  • 大型商品(家具など)と小物商品、要冷凍商品と常温配送可能商品、トライアル商品と本商品など、配送方法が異なる商品の同時購入に全く対応できない
  • 順調に注文が増えてきたのはいいが、注文管理のバックオフィス業務がまったく回らなくなった。
    人を増やして対応するも、コストがかかりすぎ、収益悪化
  • 自社サイト以外に、楽天、Yahoo!ショッピングなどの複数のECサイト上で運営するも、在庫管理・注文管理など、バックオフィス業務が煩雑になり、作業が追いつかない
  • 販売管理・売上管理で基幹システム連携を行わなくてはいけないが、元々自社で活用していた基幹システムがECに向いておらず、無理やりその業務にあわせようとして業務フローに無駄が発生している

このような問題が発生するケースでは、ECサイト構築を行う際の手順が間違っていることがほとんどです。

ECサイト構築でよくあるのが、「最初に予算ありき」でパッケージ選定をスタートされるやり方。

実はこの方法が、一番危ないのです。

ECサイトの構築や運営にかかる費用としては、下のような分類になります。

【システム側初期費用】

  • ECパッケージ費用
  • サイト制作費用
  • システム連携にかかる開発費用

【システム側ランニング費用】

  • Saas型/ASP型パッケージの場合)ECパッケージ利用料
  • 買取型パッケージの場合)保守費用・サーバ費用
  • サイトメンテナンス費用(商品登録など含む)

【運用側ランニング費用】

  • 注文管理・出荷・入金確認などのバックオフィス業務にかかる人件費や外注費
  • 送料無料などのキャンペーン時の自社負担コスト
  • 決済代行手数料

ほかにも必要なコストは多々出てくると思います。

実は初期費用よりもランニングのほうが手間とコストがかかるのですが、多くの企業では最初のパッケージの費用だけを予算ありきで決めていき、そのパッケージの機能に無理やり運用をあわせにいって、余計な手間やコストをかけているという例が少なくありません。

ECサイトとはいえ、今や立派な1つの店舗。

ブランドによっては、旗艦店(フラッグショップ)を含めた全店舗の中で売上1位がECサイトというケースも珍しくありません。

新規で店舗を出店する際、予算だけでどんなお店を作るかを決めているでしょうか?

実際には、

◎「誰に」「何を」「どう」販売し、

  ↓

◎そのために必要な「広さ」「立地」「機能」を考え、

  ↓

◎出店する場合のコストと販売(利益)計画を照らし合わせ、

  ↓

◎その出店に関してトータルに検討・決定

――という手順で進めているはずです。

もちろんコストの中には人件費も含まれますので、店員を何名置くか、なるべく人件費を下げるためにどの部分をシステム化するかなどの人員計画も検討していきます。

ところが、ECサイトの場合、リアルな店舗ではない(もしくはECがよくわからない)という理由で、大切なことを飛ばしてしまい、パッケージ(システム)選定からスタートしがちなのです。

2. ECサイト構築手順を整理しよう。まずは事前準備。

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ではここで、ECサイトの構築手順を整理してみましょう。すでに運営されている方を想定して話を進めますが、新規作成の場合も、基本的には変わりはありません。

①ビジネスの基本設計

リニューアルするECサイトで、「どんな商品」を「誰に」「どう」販売し、「いくらくらい」の売上・利益を上げていきたいのか、そこに至るまでの時間は「どのくらい」かけられるのかをイメージします。

②ECサイトのブランドコンセプトの策定

ビジネスの基本設計に沿って、リニューアル(新規立ち上げ)するECサイトのブランドコンセプトを策定します。

競合他社とどこで差別化し、顧客を獲得していくかという大事なポイントです。

③現在稼働中のECサイトの実情把握

月間の売上、顧客数(新規・リピート比率)、リピート率やリピートまでのリードタイムといった売上分析・顧客分析とアクセス数、PV数、流入経路などのサイト分析です。

購入時の決済手段の比率なども調べておくといいと思います。

このタイミングで現状のECサイトの課題を洗い出しておかないと後で痛い目を見ますので、各データ、指標をきちんと整理、分析しましょう。

④バックオフィスの業務整理

【注文管理】

受注データ管理フロー、入金確認フロー、出荷フローといった、注文いただいた後の業務。

【商品管理】

商品仕入れ、在庫管理、棚卸といった商品・在庫の管理にまつわる業務。

【サイト管理】

商品データの登録・削除やサイト内バナーなど、ECサイト内のコンテンツの管理業務。

【計数管理】

売上集計、アクセス解析、顧客分析などから導き出される数値の計測と管理。

【プロモーション管理】

リスティング広告やアフィリエイト広告、会員向けメルマガ配信など、販促に関わる業務。

【経理管理】

決済代行や代引きなどの各種収納代行との入出金管理、それらの基幹システムへの登録など。

ここで現状業務の課題を抽出し尽くし、改善イメージを持てるレベルまで整理しておきます。

⑤各ベンダの情報収集

収集しないといけないベンダ情報としては下になります。

  • ECサイト構築パッケージ(SaaS型/パッケージ型)
  • 決済代行サービス
  • 物流/倉庫
  • プロモーションを依頼する広告代理店
  • サイトを構築する制作会社 など

もちろん、ECサイトを構築する際に、すべてのベンダを切り替える必要はありません。

弊社がかかわるお客様では、リニューアル時でも物流/倉庫、広告代理店は変えないケースも多いです。

ただし、ECサイトやシステムがリニューアルされる場合、例えば物流部門へ転送されるデータの仕様なども変わる場合がありますので、事前にリニューアルすることを共有しておく必要があります。

3. ECサイト構築パッケージベンダの、機能表に騙されるな!

新たなシステムを導入する際、各パッケージベンダの機能一覧などで比較することは一般的な作業です。

ECシステムの選定も同じように、各ベンダの資料を収集し、比較検討を行う方も多いと思います。

しかし、ここにも大きな落とし穴があります。例えば次のような機能の部分です。

  • SEO対策・・・商品詳細ページにmetaを設定できるだけ。現在の検索エンジンのアルゴリズムでは大した意味を成しません。
  • データ連携・・・ECシステムからCSVなどでデータをダウンロードすることはできますが、APIなどが公開されておらず、基幹システムなど他システムとの連携はすべて手作業。業務が回りません。
  • アクセス解析ツール導入可能・・・全ページ同じタグしか入れられない。フォーム周りと商品紹介ページでは取得したい情報が異なるため、解析タグをカスタマイズして導入したいが、カスタマイズタグは入りません。

このように、機能一覧では〇印がついているような内容でも、細かく機能を見ていくと微妙にできることが違っていたら利するのはざらです。

単純な機能比較の○×△ではなく、自分たちの実現したいことを言語化し、それが本当に機能として備わっているのかを確認しましょう。

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4. これが、パッケージ選定の実際。重要な、業務フローや販売戦略との連携。

業務フローのイメージができたら、初めてパッケージ選定に入ります。

当然ですが、カスタマイズ性が高く、機能の充実したものは高額になります。

逆に低価格で導入できるパッケージは、機能面で物足りないケースがあり、カスタマイズ性も低くなりがちです。

もちろん業務フロー以外に、販売手法やブランディングの観点でも機能や仕様を確認する必要があります。

最終的にはコストとのバランスでパッケージを選定することになりますが、コストを重視するあまり、やりたいことが全然できないというのでは、リニューアルの価値も半減です。

コスト的に厳しい場合、「運用フローの工夫などで、どこまで効率的な業務が組めるか」を検討しないといけません。

どちらにしろ、運用にかかる手間やコストも鑑みて、ECサイト運営トータルでかかる費用の一部としてパッケージにかける予算を検討してください。

また、販売戦略に関しても、ターゲットユーザの属性や販売する商品の特性などを考えながら構築することをおすすめします。例えば、

若い人がターゲット

若い人をターゲットにする場合、サイトへのアクセス手段としてスマートフォンを使う割合が非常に高くなることが想定されます。

その場合、ECサイトがスマートフォン閲覧に最適化されていることが重要です。

更新頻度のことなども考えると、レスポンシブデザインでの構築が可能なパッケージを選定する必要があります。

定期購入で広げたい

定期購入によって売り上げを拡大したいと思っているなら、決済システムが非常に重要です。

なぜならクレジットカードの更新タイミングでユーザが定期購入をやめてしまうきっかけになるからです。

カード利用期限が切れると、通常はカード決済で定期購入しているユーザの注文データが上がってきた際に、与信が通らず、注文が完了しません。

「新しいカードに切り替えてください」という連絡を行うと、そのタイミングで「面倒だからもう止めます」となってしまうケースが多発するというわけです。

それを防ぐには、自動洗い替えをしてくれる決済サービスを使うべきでしょう。

トライアル注文では

健康食品や化粧品などでは、トライアル注文を受け付けるというケースもあります。

「通常5,000円が、初回だけ1,000円でご提供!」といったようなケースです。

これをさらに、初回だけ無料で販売したいとなった際、“0円商品の登録”および“0円決済”が可能なシステムを選定しておく必要があります。

5.リニューアル時の注意事項あれこれ

販売戦略や業務フロー以外にも、リニューアル時に注意すべき点は多数あります。

いくつか例を挙げると

カートシステムと決済システムのつなぎこみの確認

カートシステムAと決済システムBが連携していると思っていたが、どちらかのシステム(主にカート側が多いのですが)がバージョンアップしており、決済システムとの連携処理方法が変わってしまった。

販売管理システムに登録するデータの形式

基幹の販売管理システムにデータを登録するためにカートシステムからCSVを出力していたが、カートシステムを変更したことで出力されるCSVの形式が変わってしまい、うまく基幹に取り込めない。

決済システムを変更する場合のデータ共有

決済システムを変更する際、特に定期購入をカード決済でも行っている場合、現決済システムから新決済システムにカード情報を移さないといけない。

上記はあくまで一例で、ほかにも様々な注意点があります。

新システム構築後に気づくのでは遅すぎますので、ほかにも漏れがないか確認しましょう。

6.まとめ

ECサイトは、今や立派な1つの店舗です。

店舗として考えた場合に必要な要素は何かを理解し、販売戦略や業務フローを踏まえて設計・構築すれば、ビジネスを大きく引っ張っていくサイトになることでしょう。

単に「ツールベンダの機能比較表を作って、何ができる、できないで○×印をつける」ところからスタートすると、後で必ず後悔します。

貴社のビジネス(ECだけにとどまらず、リアルも含めた全体像)を理解してくれる第三者のパートナー(お目付け役やコンサルタント)を活用するのも、成功への有効な手段です。

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