アンケート調査からみる、BtoB広告の最適な予算配分とは?|ウェブ部

アンケート調査からみる、BtoB広告の最適な予算配分とは?

BtoBマーケティング

限られた広告予算で、リード獲得数の増加や認知度をUPするために、最適な広告予算配分をしたい。
ただ、現実は、今年も昨年と同じか、一部、見直しに留まるというのはよくあることです。
「最も効率的な広告配分を決めるには、何を基準にすればいいでしょう?」そんな相談を多くいただきます。
1つの解決方法として、「アンケート調査データを基準にする」があります。

この記事では、アンケート調査から、BtoB広告の最適な予算配分を行うにはどのようにすればよいか、解説します。

なぜアンケート調査から、BtoB広告の最適な予算配分を行うのがよいのか。

▼ターゲットが製品選定の認知のきっかけになる接触ポイントは何か?
▼よく見ているメディアは何か?
▼スマホはどれくらい閲覧しているか?
といったことが客観的な数字で把握できるからです。

「今まで新聞や雑誌に多く出してきたから今年も同じで…」という、いわゆる「広告の習慣」は、大敵。
また、「大量のリード獲得はやっぱりイベント出展」といった「思い込み」も要注意です。
感覚ではなく、数字から最新のターゲット動向のトレンドを把握し、広告予算配分を最適化することが、効果UPの近道ですね。
たとえば、弊社では、毎年BtoB業界のIT製品・サービスを選定者(主に、情報システム担当者、総務、経営者 520名に向け)アンケート調査を取っています。
来月、来QR、来期。
広告効果をさらに良くするためには、どんな予算配分がいいのか?
アンケート調査データを活用しながら、宣伝やマーケティング部の方とブレストします。
今回は、その中でよくある事例をいくつかお話ししたいと思います。

事例①:商談率が昨年より約15%アップ。予算配分をイベント出展から、リスティング広告へ

中堅セキュリティベンダーA社 マーケティング担当さまの質問

「先月、新製品をリリースしました。ターゲットは中小企業(500名以下)の情シス担当です。
効率的にリード獲得(無料体験版ダウンロード)をしたいのですが、どんな媒体がおすすめですか?
直近ではまずはIT系イベント出展で名刺獲得を考えています。IT系メディアでもリードを取るか、迷っています・・・」

弊社実施アンケート結果からの回答

こちらのアンケート(Q1-1)を見てください。
中小企業(500名以下)で、IT製品・サービスの認知のきっかけは、検索エンジンが約7割です。次に、IT系メディアも約5割。
つまり、ターゲットが新サービスを認知して、無料トライアルを試すとしたら、検索エンジン対策(リスティング広告やSEO対策)やIT系メディアから。
なので、まずはこの2つの媒体を優先度高く、予算投下を行った方が、効率が高いですね。

01_BtoB広告予算

実際に実施した例はこちら。

・リスティング広告     CPA 約2万円、CV数50件、予算100万円
・某大手IT系メディア CPA 約8千円、CV数 60件、予算 50万円

※CVポイント=お問い合わせ、資料請求、無料体験版ダウンロード

 この例では、これまでイベント出展でリード獲得していましたが、獲得数は取れるものの、質が低く、商談化しにくい状況でした。
ですが、今回、イベント出展予算をリスティング広告とIT系専門メディア(ITpro、ITmediaなど)に投下したことで、質の高いユーザーを獲得し、前年より商談率が約15%アップと成功。
もちろん、複数の接触ポイントによって認知するので、イベントへの出展も大事ですが、広告予算配分をチューニングするだけで、その後の商談率が変わる良い例となりました。

事例②:Google広告の運用だけではもったいない。Yahoo!リスティング広告で、CPAが約15%ダウン!

中堅 会計ソフトベンダーB社 宣伝担当さまの質問

「現在、Google広告を月50万円くらい運用しています。
ターゲットは中堅企業(500名~1000名)の情シス担当。
獲得は毎月10件~15件くらい取れているのですが、もっとCVがほしい。
Yahoo!はあまり獲得が取れないと聞いて、今は出稿してないのですが、出稿すべきでしょうか?」

 アンケート結果からの回答

Yahoo!リスティング広告で、CV獲得が伸びる可能性はあります。
アンケート(Q5)の通り、ターゲットの中堅企業ではGoogleだけでなく、Yahoo!も使うユーザーが半数以上いますね。
Yahoo!で、Googleとは違うユーザーにリーチをかけることでCV獲得数の増加が見込めるのではないでしょうか。
Yahoo!では獲得が取れないのでは?という感覚が、実際に合っているか、スモールスタートで検証することをおすすめします。

02_BtoB広告予算

実際に実施した例をご覧ください。

【変更前】
・Google  予算60万円 CV20件 CPA 約3万円 

【変更後】
・Google  予算60万円 CV20件 CPA 約3万円 
・Yahoo!   予算20万円 CV10件 CPA 約2万円
 G+Y合計 予算 80万円 CV30件 CPA約 2.6万円

Yahoo!をテスト的に開始し、獲得数は1.5倍になり、CPAは約15%下がりました。
ただ、Yahoo!も使われているとはいえ、約7割のユーザーはGoogleが中心で獲得数も、Googleまで届かないケースが多いので、予算配分も「Google:Yahoo!=3:1」くらいを目安に運用した方がよいと思います。

事例③:ユーザーが、WEBからダウンロードしたいのは、「導入事例」のコンテンツ

中堅ストレージベンダーC社 WEBマーケティングマネージャーさまの質問

「大企業がターゲットのせいか、HPからのお問い合わせが、毎月2件~3件と少ないです。
もう少し検討度が低いユーザー(ライトユーザー)をつかまえて、案件化を増やすため、
ホワイトペーパーや導入事例集をつくろうと考えています。
ただ、どんな資料をつくれば、ターゲットが個人情報を渡してもダウンロードしてくれるのか分からなくて・・。
説得できるデータがあれば、予算申請をしたいのですが・・・」

アンケート結果からの回答

導入事例集が最も響きます。
アンケート(Q18)では、4割以上のユーザーが、WEBからダウンロードしたいとの回答。(もちろん、個人情報付きですね。)
大企業向けのサービスだと、商談単価が高いので、自社と同じような業種や似たような課題で、実際にどのように導入したか?
経緯や効果が気になる傾向があるようです。サイトのデザインや導線をいじる前に、小予算で、導入事例集のようなライトなオファーを設置するだけで、案件化が期待できます。
また、競合比較資料も人気ですね。同じようなサービスが乱立している場合は、端的に差別化ポイントを知りたいというニーズに響きやすいです。
もし制作系で、ご予算があれば、ぜひ導入事例集や競合比較資料からつくりこむのもアリです。03_BtoB広告予算

 

まとめ 

以上、いかがでしたでしょうか。アンケート調査データを使うと、ターゲットの接触ポイントやニーズから広告予算をかけるべきポイントが見えてきたのではないでしょうか。
大事なのは、ユーザーの客観的な事実を積み重ねて、最も効率的な広告メニューと予算を決めること。そして、今までの固定概念や思い込みに縛られないこと。
毎年、ソーシャルやモバイル・タブレットなど、新しいテクノロジーが出るたびに、ユーザーの情報収集源は絶えず、変化します。
広告も進化して、より効果の高い広告が出てきます。年々、テクノロジーの進化は速くなっていますが(ついていくのは大変!)、毎年、その動きを定点観測して、施策をフィットしていくことが、CV獲得や効率的な認知アップにつながっていきます。

弊社でも実際にアンケート調査を行いました。下の記事より詳細もダウンロードできます。

【アンケート調査結果】BtoB向け製品・サービスの選定に至るまでの情報収集方法とは?

 

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