競合に差をつけるバナー制作のコツ~旅行業界編

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バナーによって獲得数や集客数が劇的に変わるのはみなさまご存じの通りです。特に競争が激しく、ネット予約に慣れたユーザーが多い旅行業界のマーケティングにおいては、バナー制作ノウハウの重要性が、ますます高まってきています。ただ、「画像のインパクトが重要」「目を引くキャッチが大切」という一般論を聞かされても実務に活かせないとお悩みの方が多いはず。そんなみなさんに、今すぐ使えるバナー制作のコツをお伝えします。 

最優先事項!バナー制作時の画像選択のコツ

 

「引き」「見慣れていない」にこだわる

 

まずは画像について。写真画像を用いることが多いと思いますが、選択方針としては「引き」「見慣れていない」を意識してみてください。あまり寄りすぎるとイメージが広がりませんし、見慣れたシーンを見せられても目が止まらないということです。

例えば、ソコトラ島と言えば竜地樹ですが、画像は①ではなく②を選んでみましょう。そして他のテーマの画像も交えてABテストを行います。ABテストで効果的な画像をあぶりだせば良いのだと安易に考えずに、明確な「理由」を持って候補画像を選定することで、ABテストが有効に機能します。私は、「見慣れていないシーン(見せ方)」「引き」「夜景」といった自分なりの「理由」を持って候補画像を選んでいます。みなさんも、ご自身なりの「理由」を蓄積していってください。

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バナーキャッチは100本ノック?

 

画像との組み合わせでフックになる「ワード選び」にこだわる

 

バナーを構成するのは概ね画像とキャッチですから、フックのあるワードはもちろん重要です。ただ、やみくもにインパクトを追い求めても、サイトに流入した後にコンバージョンしていただけませんから、ツアーそのものの特長から逸脱することはできません。となれば、画像との組み合わせで気づきや付加価値を生み出せるかどうかが勝負となります。使用する画像が決まったらキャッチをできるだけ数多く作り、その中から良さそうなものをいくつか選び出してABテストをしていきましょう。

具体例でご説明します。下の画像のキャッチをいくつか考えてみました。

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<キャッチ案>

■オーシャンブルーに囲まれて過ごす贅沢な旅

■誰もが憧れる贅沢へようこそ。

■目覚めて即の飛び込みは厳禁です。

■見ているだけでワクワクする、極上のリゾートはいかが?

■絶景すぎる隠れ家はラグジュアリーな時間を演出してくれる。

■こんなに落ち着いた時間、初めて。モルディブ、水上ヴィラ。

■360度海を味わえる、潮風を感じる海のオアシスへ

■ハネムーンだけじゃない!自分へのご褒美にどうですか?

■水上コテージは昼も夜も素敵です

 

きっと選びやすいのはこれですね。(↓)

ありきたり②

私だったら、一番有力だと感じるのはこれです。(↓) キャッチー②

「隠れ家」というワードに情報やイメージの付加価値があるからです。「目覚めて即の飛び込みは…」も個人的には試してみたいですが、ツアーコンセプトに合わないかもしれません。

 

もう一例やってみましょう。この画像にキャッチをつけてみます。

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<キャッチ案>

■【絶句】タージマハルが美しすぎた

■その偉容と美しさは、天上の七つの楽園をも凌ぐ

■荘厳な霊廟にまつわるロマンスとは?

■【質問】愛する人のために作られたって知っていました?

■写真では想像できない、限りなく荘厳なビュー

■なぜ、もっと早く来なかったのか…!

■あまりに完璧な美しさ「タージマハル」

■妻への多大なる愛を表現「タージマハル」

■知られざる「美の伝説」の聖地、タージマハル

■ピンク、白、黄金などに変化、まるでカメレオン、タージマハル

 

無難なのはこれですね、きっと。(↓)

宇佐美さん

ただ、真っ正直すぎて目が止まりません。もう一工夫してみましょう。(↓)

キャッチー①

「聖地」というワードがフックになりそうなのと、「知られざる」と否定文にすることでインパクトが強まります。秘境とまではいかなくとも、穴場っぽい場所や情報を知りたいという潜在的な欲求を持っている方は多そうですよね。インサイトを探る、その上で気づきを提供するという広告企画の王道が、バナー制作でも重要なのです。またワードそのものの選択も重要ですが、敢えて否定文にすることも有効なテクニックですので、キャッチを数多く出していくプロセスで意識してみてください。

 

バナーのセオリーは必ず押さえ、効果のベースを担保する

 

セオリー活用の予算と、新しい表現追及の予算を分ける

 

例えば、「アジアは価格訴求が有効で具体的な数字を入れるべき」「韓国は本場感のあるグルメ画像が有効だが、最近は敢えてB級っぽく見せると良い」といったノウハウは、言われてみれば確かにそうだ…と思える内容ですよね。常に競合の一歩先を行く新しい表現を見つけ出していくのがマーケッターのミッションですが、足元の広告効果を同時に担保するためには、セオリーとなっている表現で広告予算の80%分を配信し、20%分で挑戦的な表現から新たな金鉱脈を発掘するといった運用が良いと思います。また、挑戦的な予算内のABテストは5パターン・10パターンと、できるだけ多くの「企画」を試しましょう。イメージとしてはA案とB案、C案ではなく、A案、B案、C案とX案、Y案、Z案というような大きなジャンプです。非常に大変で時間もかかりますが、CVRが50%変わるような黄金律の発見を信じて、粘り強く挑戦していきましょう。

 

最後に

最後に、旅行業界バナークリエイティブに関する、私なりのセオリーをまとめてみます。

 

< 旅行業界のバナークリエイティブ プチナレッジ>

⿟  画像選びは寄ったアングルではなく“引き”も有効

⿟  見慣れた画像はダメ。特にビーチ画像は要注意。巷にあふれ返っています。

⿟  夜景の画像はチャレンジする価値あり!

⿟  季節感はやっぱり大切

⿟  ターゲットには忠実に。友達との旅行なのか、恋人通しが、家族旅行なのか…

⿟  意外な楽しみ方や常識の逆を伝える。「実はここ、○○の穴場です!」「○○したって良いんです!」

⿟  やっぱり数字は強い

 

バナー制作に、少しでもお役に立てれば幸いです。

後日、人材業界のバナークリエイティブに関する記事もご紹介する予定です。お楽しみに。

 

 

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