アフィリエイト広告とは?いまさら聞けない、その仕組みと活用方法

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この記事では、アフィリエイトの仕組みをあらためて説明させていただきながら、どのようなプロモーションにどうアフィリエイト広告を活用すべきかをまとめてみたいと思います。

尚、最近ではスマートフォンの普及によりスマホアプリの「インストール」を成果地点としたCPI(Cost Per Install)型広告の需要も増えています。これもアフィリエイトの一種ではあるのですが、今回は一般的なアフィリエイト広告についてまとめます。

アフィリエイト広告とは?

「アフィリエイト広告」とは、通常「成果報酬型広告」を指します。

 広告は通常、広告枠に「掲載」されることで広告費が発生しますが、アフィリエイトは掲載(露出)だけでは広告費は発生しません。また広告が「クリック」されただけでも課金されず、広告をクリックしたユーザーがコンバージョン(ショッピングサイトであれば「購入」、資料請求などを目的としたリード型サイトであれば「資料請求」、「会員登録」などのアクション)をした場合に広告費が発生します。

アフィリエイト広告主側からみると、CPA(コンバージョン単価)を指定できるため、当然ながら非常に費用対効果はよいのですが、媒体側の利益の都合などもあり、プロモーションにより向き・不向きがあります。

アフィリエイト広告の仕組みとメリット・デメリット、向き・不向き、活用の仕方

アフィリエイト広告は、各媒体それぞれ個別に条件交渉する方法もありますが、通常はアフィリエイト広告を掲載したい媒体を束ねているASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)というサービスを使用して掲載を行います。

ASPを提供している会社は複数あり、アフィリエイト広告の掲載をしたいアフィリエイターやサイト運営者はたいてい、いくつかのASPに登録しています。
アフィリエイターは登録が無料で、審査さえ通れば、出稿されている広告の中から好きな広告を掲載できます。

一方、広告主もアフィリエイターに掲載してもらうようASPに出稿を行います。

今は「アフィリエイト広告」=「成果報酬」と理解されていますが、もともとの英語の「Affiliate」にはそのような意味はなく、「提携する」という意味です。アフィリエイターと広告主が「提携」して掲載される広告であるために「アフィリエイト広告」と呼ばれています。

広告主はASPに出稿し、アフィリエイターは出稿されている広告の中から掲載したい広告を選択し、「提携申請」することからアフィリエイト広告の掲載がはじまります。

そう、アフィリエイターに選ばれて初めて広告掲載が始まるのです!

この仕組みが、アフィリエイト広告の向き・不向きやアフィリエイト広告の限界値を決定します。アフィリエイト広告のメリットは、CPA課金のために獲得単価が一定(費用対効果がよい)なこと。それと、ASPを通じて多くのサイトに掲載される可能性がある、ということです。サイトひとつひとつと条件交渉を行うのは非常に手間がかかる作業なので、あらかじめそういったサイトが集まっているのはメリットです。

反対にデメリットは、掲載の保証がないということです。

アフィリエイターに選ばれて広告掲載が始まるので、仮にASPに登録のある全アフィリエイターが貴社の広告を掲載したいと思わなければ、全く掲載が行われないということもあり得ます。

広告主側はASP利用料として月額数万円の固定費が発生することが多いので、全く掲載がないものに対してコストが発生してしまいます。

また、仮に広告掲載はされたとしても、全く獲得がなかった場合は、固定費だけがかかってしまいますので、行おうとしているプロモーションが、アフィリエイト広告で獲得が見込めるものかを慎重に判断する必要があります。

ASPに登録されているサイトは、いくつかの種類があります。

アフィリエイト広告の向き・不向きに関わるので、ここでいくつか例を紹介させていただきます。

大きく分けると広告収益で事業を行う法人が運営する「法人サイト」と、いわゆるアフィリエイターと呼ばれる個人が登録している「個人サイト」とがあります。

 

「法人サイト」の種類

「ポイントサイト」
会員を抱えており、現金などに換えられるポイントをアクションしたユーザー会員に還元するサイトです。条件さえ合えばほとんどの広告を掲載するので、掲載を進めやすい一方、アクションを行うユーザーは多くがポイントを目的としているので、「資料請求」などユーザーの「質(顧客見込み度など)」を問うプロモーションは敬遠するケースが多いです。

 「カードモール・航空系」
JALやANAなどの航空会社やクレジットカード会社(セゾンなど)が運営しているサイトで、アクションによりそれぞれのサービスのマイルが貯められるサイトです。
仕組みとしてはポイントサイトと同一なのですが、カード利用者や飛行機利用者などがユーザーのため、よりショッピングに向いている、顧客単価が高額で、広告掲載費用をとるところも多い、などの特徴があるため、ポイントサイトと分けて考えるケースもあります。

 「専門法人サイト」
あるターゲットや業種に特化したサイトで、純広告枠も販売しているようなサイトです。空き枠でアフィリエイト広告の掲載を行うサイトや、アフィリエイト広告枠と純広告枠を分けているサイトもあります。
コスメのクチコミで有名な「@コスメ」は純広告やタイアップの販売をメインとしていますが、各商品のページからショッピングサイトへのリンクをアフィリエイト広告として掲載しています。
JワードはJワード提携サイトの検索結果に出る広告ですが、空きワードにアフィリエイト広告を充てています。

 「個人サイト」の種類

「SEMサイト」
アフィリエイターが製品やサービスの紹介ページを作成し、リスティングやSEOで集客をかけているサイトです。
リスティングの入札については、広告主がリスティングを行っているケースがほとんどのため、獲得のメインである指名ワード(ブランド名やサイト名、商品名)への入札を制限することがほとんどです。

「ランキングサイト・比較サイト」
同業種のサービスの多いクレジットカードや健康食品、化粧品などをランキングづけ・比較するサイトです。
主には「SEMサイト」と同様にリスティングやSEOで集客しています。
「SEMサイト」は広告主ありきで製品やサービスの紹介サイトやページを1から作ることが多いのに対し、「ランキングサイト・比較サイト」は、すでに複数の広告主サイトができているため、広告掲載まではスムースな一方、他社と比較され、広告の掲載位置についても条件しだいでよくも悪くもなりえる、注意が必要なサイトです。

 「個人ブログ」
いわゆる一般的なアフィリエイターです。日記や趣味のブログの中やサイドに、アフィリエイト広告を貼り、広告収入を得ています。
化粧品やファッション、FXなど、テーマを決めて自分の趣味をブログにしているブロガーも多く、カテゴリが合えば獲得が見込めます。また、多くがPVの少ないブログですが、中にはアフィリエイト広告で生活できるほど収益を得ているブロガーも存在します。

 以上のサイトの種類を踏まえ、アフィリエイト広告の向き・不向きと、活用の仕方は次のとおりです。

 会員登録

会員登録を目的とする際、「ポイントサイト」は必須です。
会員の質を問うプロモーションの場合は、ポイントサイトNGにしますが、よほどターゲットを問わない一般的なサービスで、誰にもメリットがあるサービスでない限り、広告掲載は広がりません。
ASPに出稿している会員登録プロモーションのほとんどがポイント可で、多くは会員数をとにかく増やしたい、という目的で出稿しています。
サービスオープンの際など「会員数●●人突破!」などのプレスを打つために、会員数目標を到達するために利用するケースもあります。
単価は数百円前半で、「ポイントサイト」を利用すれば月間1万人程度の獲得が見込めます。

 注意が必要なものは、ニッチなサービスやエリア・ターゲットなどが限定されている場合です。

「犬を飼っている人限定サービス」や「地方限定サービス」などは、対象となるユーザーが少なくなり、「ポイントサイト」に広告掲載しても獲得数が伸び悩みます。

 ショッピングサイト

「ポイントサイト」により、獲得(売上)が見込めます。
しかし、ブランド認知がないサイトは単価を上げないと広告掲載をしてもらえない、買ってもらえない、というケースもあります。
ブランド認知が低いうちは投資と考えて「ブランドを知ってもらう」ことを目的として、まずは高い単価で多く広告掲載してもらう選択を推奨します。
一方、ブランド認知が高くなってくると、リピートユーザーの購入の場になり、広告を出稿している意味を見直すケースが出てきます。
たしかに長くアフィリエイト広告を続けていると既存率が高くなるのですが、ポイントがつくからそこで購入をしていた、というユーザーもいると想像できます。また、割合が少ないとはいえ、「ポイントサイト」や「カードモール」からの新規客も存在します。
ショッピングサイト内でもユーザーにポイントの付与やキャンペーンを行うかと思いますが、既存客に継続的に自社ブランドを選んでもらうためにも、広告掲載を継続することを推奨します。
単価設定は定率(売上の●%)で行うことが多く、低いものでは1ケタ、多くが10-20%程度で広告を掲載しています。同業の競合会社の条件も参考に、単価設定を行います。

「ポイントサイト」の他に、ブランドのファンの方が書いているブログにアフィリエイト広告を掲載してもらう方法もあります。

ショッピングサイト(化粧品・健康食品)

化粧品や健康食品は事情が特殊なので、ショッピングサイトの中でも分けてまとめます。化粧品の本品を、既存客の売上も含めてアフィリエイト広告に掲載する場合は、「新規客」の獲得だけを指標に行う広告主も存在します。その場合、新規客向けのトライアルセットを用意しているケースがほとんどで、成果をその販売とします。単価は「ポイントサイト」のユーザーにそのトライアルセットの金額がほぼ全額バックされる100%以上の成果単価を設定するのが相場となっています。あくまで新規客には無料で利用してもらい、広告費はその後の継続購入で取り戻していくという計算です。
多くの「ポイントサイト」がこれに対応しており、広告出稿を求めているので、掲載が進みやすいです。ただし、「ポイントサイト」からの獲得ユーザーはリピート顧客になりにくい傾向があり、「ポイントサイト」からの購入であっても継続購入に引き上げる体制の整ってからの実施を推奨します。
企業によっては、新規客の獲得数目標をもっているところと、会員の継続購入を目標にしているところとに分かれるケースもあるかと思いますが、その場合、新規客の獲得目標をもつところが出稿します。
また、「ポイントサイト」の他には「ランキングサイト・比較サイト」に同業種が広告掲載されていることがよくあります。
まずは自社商品のカテゴリ名や一般名と、「~比較」「~ランキング」のような掛け合わせたワードで検索してみると、どのようなサイトに広告が出稿できる可能性があるかがわかります。

 資料請求型

「ポイントサイト」で説明したとおり、質を懸念してポイントサイトNGで実施するケースが圧倒的に多いです。
そうなると、獲得のメインとなるのは「SEMサイト」や「ランキングサイト・比較サイト」、ブログなどの「個人サイト」となります。資料請求のプロモーションをアフィリエイト広告で成功させるのが難しく、キーとなるのは「どのようなサイトに載せるか」です。
まずは、サービス名と「比較」や「口コミ」といったワードを掛け合わせたワードで検索して、どのようなサイトが上位にくるかを確認します。その中に広告掲載にふさわしいサイトがあれば、そこになんとか広告を掲載できないか、交渉と条件調整を行います。「個人サイト」のブログで自社サービスが紹介されていれば、そこにもアプローチします。
また、自社サービスが紹介されていなくても、自社サービスとターゲットが合う「個人サイト」のブログがあれば、そこにもアプローチします。
「ポイントサイト」や「カードモール」で広告掲載と獲得が早期に見込めるショッピングサイトと異なり、掲載先を探すことから始める必要があるため、なかなか広告掲載が思うように進まず、獲得が1件でるまでに時間を要します。あらかじめ、競合はどのようなサイトでアフィリエイト広告での獲得をしているかを調査することをお勧めします。

金融系

口座開設などの金融サイトは、相場の単価が口座開設で1万円などと高額なため、それを専門に掲載するアフィリエイターがいるくらい人気があるプロモーションです。
主には「ランキングサイト・比較サイト」、「SEMサイト」、場合によっては「ポイントサイト」で獲得が見込めます。
ただ、獲得が多く見込めるサイトほど、より高値で競合が広告掲載を行うため、競合他社との単価勝負になることが多いです。広告主は単価を抑えて数を獲得したいと思いますが、アフィリエイター側はいかに自分の利益が最大化するかに関心があるので、どんなに有名な企業であっても、どんなに交渉を行っても、獲得が見込める数と単価の掛け算によって、最終的にはアフィリエイターにより広告掲載自体も単価も決定されてしまいます。

 以上のように向き・不向きがあるのですが、大きな点は「ポイントサイト」を利用できるか否か、サービス認知があるか否かです。
「ポイントサイト」がOKであれば、その広告掲載を進めながら、「個人サイト」などその他のサイトとの提携を進め、広告掲載を準備ことができます。一方、個人サイトでの獲得をメインとしたリード型は、どのサイトに広告掲載すべきかの調査から始まります。
「個人サイト」での獲得をメインに考えた場合でも、認知があれば勝手に掲載広告先は集まりますが、特に認知が低い場合やターゲットが狭い場合は注意が必要です。

アフィリエイトASPの特徴とワンタグ会社。選定の仕方

 アフィリエイトASPを提供する会社は複数ありますが、代表的なものは下の6つです。(※順不同。サービス名のみ表記のため敬称略)

 それぞれの特徴を簡単にまとめると、『A8ネット』は提携サイト数が多く、特に「個人サイト」が多いです。多くのアフィリエイトサイトは複数のASPに登録しますが、『A8ネット』をメインに利用する「個人サイト」も多くいます。そのため、「個人サイト」の掲載を広げる際には検討に上がるASPです。

 次に『バリューコマース』『リンクシェア』ですが、ショッピングサイトの広告主に多く利用され、実績も多いASPです。

『リンクシェア』は独占契約をしており、基本的には他のASPを併用することができません。また、代理店経由の契約もほとんどなく、広告主との直契約です。そのため、運用は広告主が主に対応することになります。媒体の審査も厳密で、ショッピングサイト向きのサイトが集まっています。また、タグではなくシステム連携でのカウントのため、実装に工数が必要ですが、その分さまざまなデータがとれます。

 『バリューコマース』は他のASPとの併用も可能で、ショッピングサイト向きのサイトが集まっていますが、提携サイト数は『リンクシェア』より多いです。どちらも「カードモール系・航空系サイト」と連携が強く、それらに広告出稿をするのであれば、『バリューコマース』、『リンクシェア』のどちらかで検討することを推奨します。

 他には『リンクシェア』を運営するリンクシェア社が運営する『トラフィックゲート』、インタースペース社が運営する『アクセストレード』、アドウェイズ社が運営する『JaNet』があります。いずれも金融系に強みをもっています。

 複数ある中から、どのASPを実施するかは、下の4つをポイントに選定します。

  • 固定費が必要か
  • サイトの提携数はどれくらいあるか
  • 獲得が見込めるサイトはどのようなサイトか
  • 競合他社の実績はあるか、それはどのくらいの単価でどれくらい獲得できているか

 まずは見積もりという形で、競合がどの程度獲得ができているか、自社がどのくらい獲得が見込める余地があるか、を確認するとよいでしょう。
その際、気を付けていただきたいのが、複数社に見積もりを依頼して、それらすべてのASPを実施したときの獲得数は、それらの合計にならないということです。

 アフィリエイトサイトは複数のASPに登録しています。重複が出ます。あるASPで貴社の広告を掲載したら、基本的には他のASP経由での広告掲載は行いません。各ASPが見積もる際は、その重複は考慮されず、自分のASPだけに広告を掲載した場合の想定を試算するので、複数実施する場合は、ある程度(7割8割)は重複することを考慮しましょう。
また、見積もりで0~10件程度の獲得という想定が出た場合は、ほぼ難しいと判断されていると考えてよいでしょう。
実際に稼働した後も月10件の獲得もできないようであれば、早急に対策を講じるか、もはや獲得が見込めないプロモーションなのかを相談した方がよいでしょう。

 尚、今回紹介したASPは、基本的にPCサイトの掲載です。スマホサイトについては、登録も広告掲載もできるようになってはいるものの、スマホがメインのサイトというのはアフィリエイト広告掲載がほとんどされていません。
というのも、スマホサイトでPVの多いサイトはまだまだ純広告としての価値が高く、クリック課金型のアドネット広告やDSP配信の枠を設ける方が利益になることもあり、アフィリエイト広告が掲載されにくいというメディア側の事情があります。
ユーザーはスマホ経由の比率も大きくなっていますが、それはPCサイト(ブログなど)がスマホから閲覧されており、結果としてアクションされているためです。

 ところで、複数あるASPを重ねる意味についてはしばしば議論になりますが、これは目的と状況によります。
7割8割は重複しますが、「個人サイト」などはメインに使用するASPが違うので、広告を複数に掲載して、掲載機会を増やす目的であれば重ねて実施すべきです。
しかし、広告費の効率と人件費の効率を考慮すると、固定費が発生するASPは特に厳選することを推奨します。

 塵も積もれば~、という考えでASPを増やすケースはありますが、注力しているASPがある場合、ASPを追加しても増える獲得はわずかです。
それに、ASPを追加すると承認作業の手間が増えます。各ASPのバナーをまたがってアクションした場合は、それぞれのASPに1件ずつカウントが発生してしまいます。その重複を除く手間が、ASPを追加するほど大変になります。

その手間を解消するのに「ワンタグ」というツールがあります。

一般的なワンタグサービスというのは文字通りタグを一括で管理するだけのツールですが、アフィリエイト広告専用のワンタグはアフィリエイト広告ASPの連携と重複排除のためだけに利用されます。

また、アフィリエイト広告のワンタグを提供する会社の多くがツールの提供だけではなく、アフィリエイト広告の運用も含めて請け負っているので、ASPを複数実施する予定がある際は、視野に入れたいサービスです。

アフィリエイト広告の運用。獲得数と効率を上げる方法とは?

 他のネット広告ではCPA目標を設け、それに見合う運用を行いますが、アフィリエイト広告は単価が担保されているので、指標は件数(ショッピングサイトの場合は売上)になります。
いかに獲得数を伸ばすかは、次の3つがポイントです。

  • 掲載サイト数を増やす
  • 獲得が見込めるサイトを見つける
  • 獲得が見込めるサイトのよりよい枠に掲載する

 つまり、獲得の見込める面、枠をいかに確保するかにかかっています。
「ポイントサイト」への広告掲載自体はほぼできますので、まず、漏れなく広告掲載できるよう働きかけます。その上で、獲得ボリュームが多いサイトに対しては、報酬アップを若干行い、通常枠以外で広告掲載できる枠を交渉します。

 「個人サイト」については、サービス名の検索などを行い、どのようなサイトに広告掲載すべきか、あたりを付けます。その上で、それらのサイトに広告掲載ができないかの交渉をASPより行います。
場合によっては、競合で獲得ができているサイトやPVの多いブログなどをリストアップしてもらい、それらにアプローチしていきます。

 「ランキングサイト・比較サイト」は条件次第で掲載ができ、よりよい枠を用意してくれるので、どのくらいの単価であればそれが実現するかを聞いて回ります。開始したばかりのころは、まずは広告掲載サイトを網羅することに注力し、それができてきたら、獲得できているサイトのいい枠を確保することにシフトしていきます。
また、アフィリエイターに見つけてもらいやすくするために、管理画面の紹介文にアフィリエイターが検索しそうなワードを混ぜておき、定期的に報酬アップのキャンペーンを行って、アフィリエイターの目にとまるようにします。
アフィリエイターの中には提携はしたものの、広告掲載をなかなかしないアフィリエイターもいます。

提携サイトのうち広告掲載しているアフィリエイターがどれくらいいるかの比率をアクティブ率といいます。このアクティブ率という指標をもって、どれくらいのアフィリエイターが稼働しているかも、提携サイト数と合わせてチェックします。

 ほとんどのASPで、提携アフィリエイターに対してはメールでアプローチができるので、報酬アップキャンペーンの告知や新製品の発売の告知と合わせて、広告掲載を促すメールを配信します。

 認知度が高く、ブランドが強ければ、手間をかけなくても広告の掲載数は伸び、獲得もついてきます。しかし多くの場合、こうした手間をかけた運用により成長させていきます。
アドネットワークと異なり、掲載枠が確保されているわけではないので、まずは面を抑えにいくところでその後の明暗が分かれてしまします。

アフィリエイト広告の限界

アフィリエイト広告を長く掲載していると、獲得数が一定以上伸びなくなってきます。
「ポイントサイト」のユーザーに浸透し、安定して顧客がつき、獲得が見込めるサイト「個人サイト」と提携し終わった後は、それらのサイトからの継続的な獲得を望むばかりで、新たにPVの多い広告掲載先が見つからなければ、状況は変わりません。
そうなったときは、前述した方法で掲載枠の調整を行い、ASPの追加を検討するのですが、それでも限界がきます。
指標のひとつとして、アフィリエイト広告からの獲得(売上)の前年同月比を毎月チェックしていくことを推奨します。
開始直後は前月比を指標に、獲得が増えているか、提携サイトは増えているかをみていくべきですが、安定してきた後は季節トレンドもあるかと思うので、前年同月をターゲットとしてベースの獲得数が上がっているかを確認します。

もし、前年同月を超えられない月が続くようであれば、そのASPからのアフィリエイト広告での獲得が上限に近付いた目安と考え、次のステップに進むべきです。
企業の中では獲得目標をもっていることも多いと思いますが、限界まで到達したらアフィリエイト広告については、数値を維持することに注力し、拡大は別の手法で求めるのが賢明です。

最後に

 アフィリエイト広告はリスティング広告などと同様に、ネットプロモーションのベースとなる広告です。
たとえ拡大の余地がなくなったとしても、これまで構築したネットワークとの関係性は解除すべきではなく、注力度を他に移行していき、ベースを維持することに努めましょう。

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